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2011年9月の記事

2011年9月28日 (水)

史上最大の天体ショー(超新星爆発)は見えるのだろうか?

NHKBSプレミアムで毎週火曜日にCosmic Front (宇宙最前線) という番組が放送されている。最近見た番組の中に、恒星がその一生を終えて最後に超新星爆発を起こす寸前の星- -オリオン座にある巨星ベテルギウス- -についての放送が行われた。

その星は、一生の99.9%を終え死の目前で最後は超新星爆発を起こす。超新星爆発の直前に星の中心から大量のニュートリノが放出されることが知られている。

岐阜県飛騨市の山中、地下1000mにある巨大観測装置スーパーカミオカンデでニュートリノを検出し、世界のどこよりも早く爆発の兆候を捉えようと訓練が行われている。早ければニュートリノを検出した数時間後に超新星爆発が起きると予想されている。

この星は、太陽の1000倍と巨大で表面は紅蓮の炎で覆われている。しかも一部がこぶのように飛び出している。「太陽がバスケットボールだとすると、ベテルギウスの直径はエッフェル塔ほどもある」大きさである。太陽系と比べてみると、地球軌道をはるかに超え、木星近くまで達する。

有史以来、肉眼で目撃された超新星爆発は7回ほどしか確認されていない。地球から最も遠いものは大マゼラン雲の超新星1987Aで16万光年、その他ケプラーの超新星16000光年、ティコの超新星7800光年があり、最も近いカニ星雲の超新星でも距離は6500光年離れている。それに比べてベテルギウスまでの距離は640光年とわずかである。もしベテルギウスが超新星爆発を起こせば、これまでにない近さでの大爆発となる。しかも、死の瞬間の大爆発では、太陽3億個分の明るさを放つという。

そこで心配なのが大爆発の地球への影響である。星が死ぬ時は、強力なガンマー線が放射される。このガンマー線が地球を直撃するとオゾン層が破壊され、太陽の有害な紫外線が地表や海面近くまで降り注ぎ、地球生命に大きな影響を及ぼす可能性がある。

ガンマー線が放射されるのは、ベテルギウスの自転軸から角度にして2度以下であると知られている。つまりベテルギウスの自転軸が地球を向いているかどうかがカギを握る。ハッブル宇宙望遠鏡でこの自転軸がどこを向いているのか観測が行われた。その結果、地球に対して自転軸は幸運にも20度ずれていた。従い、至近距離にあるベテルギウスが爆発を起こしても地球環境に影響を及ぼすことはなさそうである。

それではベテルギウスが爆発した時、地球からはどのように見えるのだろうか?それは、次のような経過をたどって見える。

1. 色は赤から青に変わる。(温度が急上昇しているためである。)

2. 1時間後ベテルギウスはどの星よりも明るく輝く。(誰もがその異変に気付くようになる。)

3. 3時間後明るさは更に増し、満月のおよそ100倍のまぶしさで輝く。(たとえ昼間であっても青空の中に明るくきらめく。)

4. この明るさは3ヶ月間も続くと予想される。

5. 4ヶ月たつと星の色が青からオレンジに変わりはじめる。(温度が下がり出す。)

6. やがて温度は更に下がり、色は赤になり、そして暗くなって行く。

7. 4年後、ついにベテルギウスは肉眼で見えなくなる。

有史以来我々が目にしたことのない至近距離での超新星爆発はいつ起こるのだろうか?2011年1月、ある記事がインターネットで話題になった。「2012年にベテルギウスの爆発が起きる。」という記事である。本当だろうか? 真偽のほどは? いずれにしても、生きているうちに、人類史上最大の天体ショーを目撃したいものである。

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