偉大な旅人「ボイジャー」
以前にも取り上げたが、NHKのBSプレミアムで毎週火曜日にCosmic Front (宇宙最前線) という番組が放送されている。毎回いろいろなテーマが取り上げられ放送されている。
何故かしらこの番組は、私の好奇心をくすぶる番組であり、引き込まれるように魅せられ毎回必ず見ている。ビデオで録画して2~3回繰り返し見ることもある。
今回は、偉大な旅人「ボイジャー」を取り上げる。ボイジャーは、惑星探査機として1977年に打ち上げられ、木星、土星、天王星、海王星、の探査を行い数々の成果を上げ、そのミッションをほぼ終了し、34年経った現在も太陽系を離れる位置を飛行し、未知なる宇宙へ向かって進んでいる。何かしらロマンを感じる。
電源は、これから先まだ25年は持つため、二度と地球へ戻ることのない永遠の果てしない旅路を進んでいる。太陽系の外に何があるのか探査しながら、未知なる荒野を他の恒星(太陽に一番近い)に向かって飛行している。
アンテナを絶えず地球に向けて飛行しているため、現在もNASAへはその位置情報を送り続けている。NASAのホームページを見ると現在どこを飛行しているのかが時々刻々と情報として入って来ている。新しい物を発見すれば、カメラで写しその情報も送って来る。まさに「偉大な旅人」である。
惑星探査を行う場合、天王星まで行こうと思えば、計算上30年以上かかるはずであった。ところが、1966年グランドツアー計画というレポートが発表された。これによると、木星、土星、天王星、海王星、が1970年代の後半にほぼ同じ方向に並ぶことがわかり、それぞれの惑星の重力を利用したスイングバイという航法を利用して飛行すれば、海王星まで12年で行けることがわかり、この計画がNASAへ提案され実現したものである。
しかし、宇宙は広すぎて太陽の隣の恒星(ケンタウルス座)と言えども、そこまでの距離は光の速さで4.3光年かかる。現在のボイジャーのスピード17Km/秒(弾丸の10倍のスピード)では、約7万年以上、アポロ宇宙船であれば12万年以上、となり実用的な時間で到達することは不可能である。一瞬にして、夢が砕け散る計算結果である。
我々が住んでいる天の川銀河の直径は10万光年、太陽系は中心から2.6万光年離れた所に存在しその周りを210Km/秒のスピードで回っている。従い、天の川銀河を一周する時間は、2億5000万年である。あまりにも広すぎて、スターウオーズというSF映画ですら想像出来ない世界である。これにも関わらず、人間の未知への好奇心というものはつきないものである。
太陽系が天の川銀河を回るシュミレーション映像が
You Tube にアップロードされています。興味ある方は、次の文字をクリックして見て下さい。
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