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2012年4月 2日 (月)

日銀は「本気」か?

今回の題は、331日付け日経新聞の経済コラム「大機小機」の題である。214日の金融政策決定会合で、事実上のインフレ目標の導入と、資産買い入れ基金10兆円追加を決定した直後、円高は円安に転じ、株価も急回復した。

214日の決定は、日銀のイニシャティブによる決定であり、適宜を得た妥当なものであり、日銀も本気で円高対策、デフレ克服へ動き始めてくれたのかと喜んでいた。

所が、この記事を読むと今回の緩和策は日銀のイニシャティブどころか、政治家、各界、からの要望で日銀の本意ではなく渋々決定したようである。その証拠に、3月の金融政策決定会合では、追加的緩和を打ち出すのを見送った。

214日に決めた金融緩和策も3月最終週に入るその効果が少しづつ薄れ、円高方向、株安方向へ戻り始めてきた。本格的に、円安、デフレ、を克服すると言う強い意志があるのであれば、3月度も引き続き金融緩和策を実施し、確固たる円安方向へ誘導して行くべきである。ここで日銀の本気度が試されるわけであるが、どうも本気ではないようである。

新聞のコラムによると、日銀の行動様式は、①.自分からは動かない。 ②.緩和は遅く引き締めは早く。 ③.金融政策の作用よりも副作用、効果より限界を気にする。 というものであり、今回もこの行動様式に当てはまっているようである。

現在、日本が置かれている状況は未曾有の国難と言っていいほど厳しい状況である。1,000兆円を超す財政赤字、円高による産業の空洞化、新卒者の就職難、ワーキングプアの増加、生活保護を受ける所帯の増加、等々悪材料をあげればきりがない。

こう言った状況を克服して行くには、円高、デフレ、を脱却し企業が儲かる環境を整えることである。日本企業の業績がグローバルスタンダード並の現在の10倍の純利益をあげれば、いろいろな諸問題が一気に解決するはずである。

日銀の政策により、こうした最悪の状況が改善方向へ向かうのであれば、日銀のメンツを捨て今こそ必要な手を打って欲しいと願うものである。日銀の委員の中には、こうした積極的な意見を持つ委員もいるようであるが、少数派のようであり残念である。

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