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2014年3月15日 (土)

いつの世にも、時は静かに流れて行く

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昨日314日夜、時の流れを静かに実感する出来事があった。

一つの出来事は、人々の夢と希望を乗せ昭和から平成へと時を運んで来た、上野と青森を結ぶ寝台特急ブルートレイン 「あけぼの」 がラストランを迎え、44年の歴史を終えたことである。車体の老朽化、乗客の減少、等々時代の波には逆らえず引退の潮時を迎えたのである。

「あけぼの」 は1970年(昭和45年)にスタート、高度経済成長期に、東北から上京した若者が、後に出世して誇らしげに 「あけぼの」 に乗って帰省したため、「出世列車」とも呼ばれていたという。

私には、直接関係のない列車であるにも関わらず、何故かしら郷愁をさそう出来事であり、自分が大学を終えて社会へ出発した時の事が思い出され共感を覚えたのである。

私が大学を卒業して就職したのは、「あけぼの」 のスタートより4年早い1966年(昭和41年)3月であった。卒業式を終えるやいなや、3月19日(土)の夜行列車で松江を発ったのである。この年は、3月20日が日曜日、3月21日が春分の日で休日、そして連休明けの3月22日が会社の入社式であった。

卒業実験のまとめを終えレポートを提出したのは卒業式の直前であった。そして迎えた卒業式3月18日(金)、非常に慌ただしい中、出席したのを記憶している。そして、卒業式の余韻を味わうまもなく、翌日の夜行列車に飛び乗って故郷を後にしたのである。

小雨がパラツク中、同郷(出雲横田)の友人が一人だけ見送りに来てくれた記憶が残っている。夜行列車で一人寂しく故郷を発ったのである。しかし、これから本当の自分の人生が始まるのだと、心の中は夢と希望に燃えていた。あれ以来ほぼ半世紀の時が流れ、今振り返ると松江を発ったあの時が、今ある私の原点であったと思っている。

もう一つの出来事は、俳優 「宇津井健」 の訃報である。最近まで、テレビドラマ 「渡る世間は鬼ばかり」 に出演して元気な姿を見せてくれていたので、あれだけ元気だったのにやはり歳が行けば、突然こういうことが起こるのもやむを得ないことだと納得させられる思いであった。

満82歳といえば、早くもなく遅くもないちょうど良い人生であったのではないかと静かに思っている。「宇津井健」は、たくさんの映画、テレビドラマ、に出演し人気のある俳優であった。私の記憶に強く残っている印象は、やはり最近まで出演していたドラマ 「渡る世間は鬼ばかり」 での岡倉大吉という父親役での主演である。

このドラマは、橋田壽賀子の原作で1990年TBSの開局40周年記念として放送されたが好評でその後、断続的に継続され2013年までの約23年間も続いたのである。

前半の1990年から1996年までは日本で見ていた。その後、海外へ転勤で10年間のブランクがあったが、2007年に帰国するとまだこのドラマが続いていて見始めたのである。人生の機微と風刺を織り交ぜたドラマであり、ある部分共感する思いで毎回欠かさず見ていたのである。

スタート時のドラマの主役を務めていたのは、藤岡琢也であったが長い間続くドラマの中、藤岡琢也もいつの間にか亡くなり、後を受け継いで主役を演じたのが宇津井健であった。

宇津井健も私より12歳年上であり、年の割には若々しく親父の役割を演じていたので、宇津井健が元気である限りこのドラマはまだまだ続くのではないのかと思っていたが、主役があっけなく亡くなり、もうこのドラマ続くことはないだろうと思うと寂しい限りである。

これも時の流れであり、「流れに棹さす」ことは出来ない。時の流れを静かに受け入れ、淡々と生きて行くしか出来ないと思っているこの頃である。

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