松山英樹・・・世界のトップ10入り可能なヒーロ出現か?
6月1日、米国オハイオ州ダブリンのミュアフィールドビレッジGCで行われた米男子ゴルフツアー(PGAツアー)「ザ・メモリアルトーナメント」で日本の松山英樹が初優勝を飾った。
PGAツアーで初優勝を飾ったというだけでは特筆される内容ではないが、PGAツアーに本格参戦して1年目の22歳、プロとしては通算21戦目での勝利である。そして、このコースは帝王ジャック・ニクラウスがコース設計し、ホスト役を務め、歴代優勝者には、タイガー・ウッズ、アーニー・エルス、グレッグ・ノーマン等々そうそうたる顔ぶれが並ぶ
“準メジャー級” の大会である。
帝王ジャック・ニクラウスの目の前で堂々とプレーオフを制し初優勝を飾ったのである。この結果、6月1日付けで発表された世界ランキングで前週の24位から一気に13位まで浮上し、トップ10入りを視界にとらえた。これまでの自己最高位は今年の2月の21位だった。
私は、シンガポール勤務時代先輩から進められ、55歳でゴルフを始め62歳頃までやっていた。体力的にハードな練習も出来ずスキルは全く上達しなかった。スコアはいつも110~120位であり、最後は腰痛に悩まされ、2007年帰国する時には用具を全てローカルの社員へ渡たして帰ったのである。
このように、ゴルフに関する技術については全く素人同然であり、コメントすることは出来ない。しかし、前人未踏のメジャー通算18勝を上げているゴルフ界の帝王ジャック・ニクラウスの目から見た松山英樹に対するコメント、そして日本のゴルフ界かっての王者青木功から見たコメント、等々を読むと如何に松山英樹が高いポテンシャルを持っていて、将来大物になりそうな予感がするのである。
ジャック・ニクラウスのコメントを紹介すると、
「彼のプレーはずっと前から良いと思っていた。昨年のプレジデンツカップの前の数試合、彼がプレーするのを見たけど、彼はテンポがすごく良い。それに、体のサイズが他の日本人選手よりも大きい。ジャンボ(尾崎将司)は大きかったし、青木功も背が高かったけど、強靱ではなかった。日本から来る選手はだいたいもう少し小さくて、石川遼も彼より少し小さいね。 (参考・・・松山英樹の体格は、身長:181センチ、体重:75kg・・・)
彼は、そのままゴルフコースをプレーする能力があって、飛距離を伸ばすこととか、筋力アップを図るような必要がない。だから、彼のテンポはすごく良くて、冷静さがある。とても落ち着いているね。今日、16番で池に入れた時、すぐに全力でよりよいショットを打とうとしたのを見ただろう?あれが、彼について多くを語っていると思う。
そして、この先10年、15年にわたって世界でベストプレーヤーの一人となる選手の始まりを、君たちは見たんだと思う。」
さらに、ニクラウスは松山のパッティングストロークについて、次のように称賛している。
「彼のパッティングストロークはとてもスムーズだ。それを22歳で出来ている。あれだけ良いストロークをして、これだけのパットを決められるということは、ストロークが良いだけでなく、必要な時に両耳の間(頭脳)を使って、パットを決められるということだ。彼のパッティングストロークは、長持ちするだろう。」
青木功のコメントを紹介すると、
「いつかは優勝すると思っていたが、意外に早かったな。英樹はやっぱりタダものじゃないよ!世界の頂点で戦えば普通は物おじするものだが、競う相手が誰であれ優勝しか見えていない。あの鈍感さは魅力だよ。」
日米ゴルフ界の大御所二人のコメントを読んでいると、松山英樹が如何に天性の素質に恵まれていて、今後の努力次第では世界のトップ10入り、そしてメジャーでの勝利も近いのではないかと感じた。
特に、ニクラウスが指摘する、飛距離を伸ばすとか筋力アップを図る必要がないこと、青木功が指摘する、鈍感さ、等々はゴルファーに取って必要不可欠な条件であり、これを全て兼ね備えているように感じた。
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