日本の将来は誰の責任か?
12月25日日経夕刊一面のコラム “あすへの話題” の記事として、JCHO(地域医療機能推進機構)の理事長である 尾見茂氏 の意見が載っていた。私が日頃日本の政治体制について思っていること、即ち
「国民が発する意見を実際の政治に反映させる社会的仕組みがない」 ということに関する明快な所見を述べられていたので、是非皆さんにも読んでみてもらいたいと思いここで取り上げて見ました。既に、新聞で読まれた方には重複しますがご容赦願います。
以下は、尾見茂氏のコラムの抜粋である。文字の色を変えて記述しています。
「国民主権は選挙の時だけ。誰に投票しても、自分たちの懸念や願いは届かない」。そんな無力感が漂った選挙だった。国民は与えられた選択肢の中から投票出来ても、国民側から発する思いを実際の政治に反映させる社会的仕組みが確立していない。これが無力感の根本原因ではないか?
わが国には政治家、官僚以外にも傾聴すべき知恵、貴重な情報、高い志を持つ人が大勢いる。そろそろ日本の将来を良くしたい巷の老若男女が一同に会する
“参加型市井会議” が作られても良いのではないか。会議はこんなイメージだ。
1. 国民側から見て重要な問題の解決に向けて、腰の据わった議論を行い、実効性のあるグランドデザイン(構想案)を練り上げる。
2. 参加者は各々が属する組織の代弁者としてではなく、国や地域の未来を真剣に考える一市民、一個人の立場に立つ。
3. 構想案の作成に際しては、「根拠に基づく」。
さらに専門家以外の人々にも分かりやすい言葉で語り、ネット上でも公表する。
4. 会議に参加できない人もネット上での意見表明ができる。
5. 合意された構想案は、選挙の際、各政党や候補者に示し、公約として取り上げるかを質し、投票の判断材料とする。
例えば医療・介護、教育といった身近な課題から始めるのはどうか。こうした仕組みができれば、政治家と国民との間に健全な緊張関係が生まれ、成熟した民主主義が実現されるのではないだろうか。
というのが、尾見茂氏の意見である。私もかねがね
「日本の統治機構はこうあるべきだ」 という意見を関係各部署(首相官邸、全国知事会議事務局、等々)へ提言として提出して来ましたが、返事は通り一遍、「ご意見等を受領し、拝見しました。」
というのみで、なんの進展も具体的な話もなく、なしのつぶてである。
現在の社会は、ネットを通じて誰でも自分の意見を発することができる時代で有り、世の中である。もうそろそろ、ネットを通じて一市民、一個人の意見が実際の政治に反映される社会的仕組みが出来ても良いのではないかと思っているが、なかなか出来ないのが実情である。
大阪都構想についても、府議会、市議会、で与野党の泥仕合のみが報じられているが、実際の市民はどう思っているのか?という点が全く無視されている。ネットを通じて一般市民の意見を汲み上げる試みがなされても良いのではないかと思っていますが、皆さんはどう思いでしょうか?
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