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2015年6月 5日 (金)

錦織圭、全仏オープン 準々決勝で敗れる ・・・ 残念無念

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テニスのグランドスラム第2戦、全仏オープンが524日からフランス・ローランギャロスで始まった。日本人として初めてグランドスラム優勝が期待される錦織圭(世界ランク5位)の挑戦は残念ながら準々決勝で終わってしまった。今回の全仏オープンでは、前哨戦での戦い振り、フィジカルな面、組み合わせ抽選、等々全て条件が有利な方に傾いていたので、今度こそはトップへ突き抜けるのではないかと期待していたのであるが、残念ながらそうならなかった。そこら当たりを振り返ってみたい。

前哨戦での戦い

グランドスラムに入る前の前哨戦3つの戦い(いずれもクレーコート)について振り返って見ると。

420日~427日に行われたATP500 バルセロナ・オープン、錦織圭は第1シードとして出場、ライバルになると黙されていた、ラファエル・ナダル、ダビド・フェレールは錦織と当たる前に敗れ、昨年に引き続き優勝し連覇となった。

53日~511日に行われたATP1000 マドリード・オープンでは準決勝まで進み、世界ランク3位のアンディー・マレーに敗れたが、少し疲労もたまった中での戦いであり、まずまずと評価出来る戦いであった。昨年は、この戦いで決勝に進み、当時世界ランク1位であったラファエル・ナダルと対戦、セットカウント1-1の後、体調不良(股関節痛)により棄権し準優勝に終わった。しかし、この股関節痛が尾を引き、全仏オープンでは1回戦で格下の選手にストレートで敗れたのである。

510日~517日に行われたATP1000 イタリア・オープンでは準々決勝で世界ランク1位のノバク・ジョコビッチと対戦、試合はほぼ互角に進みセットカウント1-1の後、最終セット4ゲーム目でジョコビッチは得意のショットであるバックハンドのドロップショットを使い錦織を揺さぶりミスを誘いブレークに成功。その瞬間ジョコビッチは雄叫びをあげて自分を奮い立たせ、以降のゲームで錦織に1セットも与えることなく一気に終止符を打ったのである。さすがにジョコビッチの強さが光った試合であった。しかし、錦織は 「王者ジョコビッチを苦しめた」 ことでかなりの自信を持ったとコメントしていた。

前哨戦での戦いは、あまり無理することなくフィジカル面での良さ(強さ)を残したまま終了した。そして、1週間のブランク(休養期間)があり全仏オープンへと入って行く、流れとしては理想的な入り方であった。

組み合わせ抽選の結果

世界ランク5位、第5シードで行われた2015年全仏オープンの組み合わせ抽選結果は、錦織圭にとって非常にラッキーな結果となった。即ち、直前の前哨戦で敗れている、第1シードのノバク・ジョコビッチ、第3シードのアンディー・マレー、そして全仏オープンで9回優勝、現在も5連覇が続いているクレーコートに絶対の自信を持つラファエル・ナダルとは、決勝戦まで当たらないグループに入ったのである。

錦織圭と同じグループに入ったのは、第2シードのロジャー・フェデラー、第4シードのトーマシュ・ベルディヒ、第8シードのスタン・ワウリンカ、等々であり順当に勝ち上がれば準々決勝戦でトーマシュ・ベルディヒ、準決勝でロジャー・フェデラーと当たるのである。トーマシュ・ベルディヒと錦織圭の過去の対戦成績は、錦織が31敗とリードしていて相性は悪くないのである。ロジャー・フェデラーとの対戦成績は、23敗と錦織がリードされていて決して楽な相手ではなく、決勝戦に進むに当たり最大の難敵と予想された。ロジャー・フェデラー33歳、錦織圭25歳、であり年齢差8歳、若さで縦横無尽に走り回りこの難敵を破って欲しいと願っていたのである。

全仏オープンの組み合わせ抽選結果を受けて、2015524日に発表されたイギリスのブックメーカー・ウイリアムヒルの優勝予想オッズは以下の通り、

    1位 ノバク・ジョコビッチ 1.83倍   2位 ラファエル・ナダル 5.50倍  3位 アンディー・マレー 11.00                              4位 ロジャー・フェデラー 12.00倍  5位 錦織圭 13.00倍  6位 スタニスラス・ワウリンカ 26.00

であり、錦織圭は競馬で言う単アナ的な存在とみなされ、優勝候補の一角と評価されていたのである。

全仏オープンでの戦い

1回戦の相手は、地元フランスのポールアンリ・マチュー、現在の世界ランクは123位であるが、2008年には世界ランク自己最高12位をマークした33歳のベテランである。初戦は、どの試合でも緊張するもの、しかも地元のマチューとアウェーの戦い、決して楽な戦いではなかったが、6-37-56-1でストレート勝ちした。

2セット中盤で第1サーブの確率が急落、マチューのスピンをきかせた高く跳ねるボールで苦しめられ、立て続けにブレークを許したが、慌てることなく集中力を高め、第12ゲームで相手のサービスをブレークし、その後は一方的な展開となり勝利したのである。

2回戦の相手は、ブラジルのトーマス・ベルッシ、世界ランク40位で全仏オープン直前の週、ジュネーブオープンの優勝者である。ツアー優勝4勝がすべてクレーコートというクレー巧者であり、2週前のイタリア・オープンでは、強烈なストロークで優勝したジョコビッチからセットを奪いたじろがせていた。

その勢いを止めるには、第1セットがカギだった。互いにサービスキープして進み、ゲームカウント5511ゲーム目でやっと相手のサービスをブレークし75で押し切った。第1セットはどちらに転んでもおかしくないようなゲーム展開であったが、少しの差で逃げ切った。そして、続くセットを連取し、7-56-46-4のストレート勝ちしたのである。

3回戦の相手は、ドイツのベンジャミン・ベッカー、世界ランク48位で2回戦の相手より格下の相手となった。所が、ここで錦織に取ってはラッキーなことが起きたのである。即ち、ベッカーは直前の試合でスペインのベルダスコとフルセットとなる大接戦の末勝利したのであるが、激闘の結果、右肩の筋肉を裂傷し棄権したのである。錦織にとっては思わぬ形でベスト16進出が決定。前半戦の戦いでエネルギー消耗を防ぐ事が出来、ツキが廻って来たな!と感じた。

4回戦の相手は、ロシアのティムラズ・ガバシュビリ、世界ランク74位であるが、1回戦で格上の世界ランク12位のフェリシアーノ・ロペス(スペイン)、2回戦で同じく格上の世界ランク35位のファン・モナコ(アルゼンチン)、3回戦で同じく格上の世界ランク43位のルーカス・ロソル(チェコ)、と次々と格上を破って来た絶好調の相手である。

この試合は雨で、試合開始が3時間近く遅れてスタートした。気温16℃、雨交じりの強風下というコンディションは最悪の状況。ガバシュベリは強烈なフォアハンドを持っており、これに苦しめられる場面もあったが、粘りを見せた錦織が集中力を切らさず、チャンスにしっかりウイナーを決めて、絶好調の相手を、6-36-46-2のストレートで下し、全仏オープン初の準々決勝進出を果たしたのである。

準々決勝戦の相手は、4回戦で世界ランク4位のトーマシュ・ベルディヒ(チェコ)を破って勝ち上がって来た、世界ランク15位のジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)となった。ツォンガの世界ランク最高位は5位で、2014ATP1000 ロジャーズ・カップ(カナダ・モントリオール)では、ノバク・ジョコビッチ、ロジャー・フェデラー、アンディー・マレーという世界のトップランカー3名を破って優勝している実力者である。

過去、錦織とツォンガの対戦成績は、錦織が41敗でリードしていて、錦織にとって決してやりにくい相手ではないと思われたが、クレーコートでの対戦は今回が初めてあった。

試合の立ち上がり、予想以上の強風、ツォンガの強力なサーブ、粘りのあるストローク、等々に悩まされ、いつもと違う立ち上がりとなった。早く決めようと焦って攻め急ぎ、ウイナーが決まらずアンフォースドエラー(凡ミス)を連発し、自分を見失ってしまった。1セット目は6-12セット目は5-2、とさんざんな出来となってしまった。

所が、2セット目5-2となった時点で、ハプニングが起きた。客席上段のスコアボードに設置されていた鉄板が落下、観客3名が軽傷を負う事故が起きた。試合は、40分間中断された。この中断により、流れが変わった。中断の間に、コーチとの接触もあり、気持ちの切り替えが出来たようである。

中断直後は、いきなりサービスブレークし4-5まで追い上げたが、このセットは4-6で落とした。しかし、試合の流れは変わり、いつもの錦織を取り戻していた。第3セット、第4セット、ツォンガ、ツォンガ、と言うコールが湧き上がる中、ツォンガはファーストサービスをびしびし決め、互角の戦いが続いたが、調子を取り戻していた錦織は、うまく対応して6-46-32セット連取し、遂にセットカウント22のイーブンまで戻したのである。

最終セットに入ると、大観衆の後押しもあり落ち着きを取り戻したツォンガは、サービスゲームに集中し220キロを超すサービスを入れて来た。お互いサービスゲームをキープして進む中、第4ゲーム錦織のサービスゲーム40-15とリードしていたが、この後フォアハンドのミス3本とダブルフォールトが重なり、虎の子のブレークを許してしまった。ツォンガはそのまま自分のサービスゲームをキープし、2年ぶり2度目のベスト4進出を果たしたのである。

戦い後のコメントと次への期待

3時間50分の激闘が実らず錦織は無念そうに、「最初は風にやられた。相手の嫌なところ(バック)を突くべきだったが、風の中で無理にポイントを取ろうと急いでしまった。中断が入るまで自分を見失っていた。」とコメント。そして、「最後は紙一重。クレーで良いテニスが出来て、去年以上に結果出せ、そこまで落胆はしていない。少し休んでグラス(芝・・全英オープン)でも良い準備をして行きたい」 とコメントしていた。

グランドスラム第2弾、クレーでの戦い全仏オープンは準々決勝で終わったが、次グランドスラム第3弾、全英オープン芝での戦いが、629日~712日にかけて行われる。捲土重来を期したい。

      錦織圭  グランドスラム  初制覇  信じて待とう  達成する日を

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