大阪・秋の陣(W選挙)決着・・・維新圧勝・都構想再び点灯!
2015年11月22日、大阪府知事・市長を選ぶW選挙が行われ即日開票の結果、両方とも維新の候補が圧勝した。大阪府知事選に於いては、維新候補が勝利すると予測していたが、まさにその通り全市町村で維新候補が約倍の票を獲得する圧勝劇となった。
一方、大阪市長選に於いては、前回の都構想に対する住民投票の結果もあり、どちらに転ぶか分からないと判断していた。投票1週間前の世論調査で維新候補がリードしているとのことであり、維新やや有利かなと思っていたが、橋本市長は、世論調査のわずかなリードなど当てにならないから、気を緩めることなく全力を投入するよう、発破をかけていた。
市長選については、維新の応援団長である橋下市長が、府知事選には目をくれることもなく、後継の吉村候補を応援するため、つきっきりで大阪市内で該当演説を行い、過去行って来た橋下改革の成果を訴えると共に、今後この改革を吉村候補に継続してもらい、更に発展させて行くことを連日訴えて廻っていたのである。
稀代の政治家・橋下市長の発信力、突破力の結果が現れ、大阪市長選に於いても大差で維新の候補吉村氏が勝利したのである。対立候補の柳本氏が勝利したのは、自分の地元である西成1区のみで僅か13票差で勝利した以外全ての区(23区)で大敗したのである。
自民党の幹部である、谷垣禎一幹事長、二階俊博総務会長、稲田朋美政調会長、茂木敏充選対委員長、等々は連日交代・日替わりで一日数時間程度応援に入っていたが、ほんの顔見せ義理応援に過ぎず、効果はほとんどないだろうと思っていた。谷垣氏はこの責任をどう取るのだろうか?多分ほっかむりして時が過ぎるのを待つのみだろう!
一方、首相官邸は大阪維新と気脈が通じていて、一貫して関知しないという態度であった。特に、菅義偉官房長官は橋下・松井の維新体制に対して好意的で有り、官邸関係者から応援に入る者は誰もいなかった。このように自民党の勢力が割れていたことも結果的に維新大勝に繋がったのではないだろうか。
また、今回共産党が維新に対して一方ならぬ敵愾心を燃やし、“さよならおおさか維新” というポスターを2種類作り、そこら中に貼りまくっていたので苦々しく思っていた。そして、自民党に押しかけ応援という形で支援を仕掛けたのである。
自民党に取ってはありがた迷惑であるが、受け入れざる得なく、結果ブラック
(暗黒) 共闘になり、そこを橋本氏等から強烈に批判された。従い、内容はどうあれ、共産党という全く主義・主張の違う政党と組むことは、麻薬に手を染めると同じことで有り、結果的に自民党支持層の20~30%が逃げて行くことになったのである。
漁夫の利を得たのは公明党である。事前に、橋下市長から公明党が相手方陣営に加担するのであれば、次の参議院選挙で公明党に対立候補を立てると脅かされていたので、公明党は中立の立場を取ったのである。結果論であるが、維新の2勝により九死に一生を得た形になった。
さて、注目された選挙は終わったが、これから先の4年間どのように大阪都構想を進めて行けばよいのだろうか?大阪府議会、大阪市議会ともに議会構成は変わっていないので、維新は両議会で共に過半数を確保していない。従い、これまでのように高圧的な態度で議事を進めていたのでは、他会派の賛同を得ることが出来ず、またぞろ停滞を招く恐れが懸念される。
しかし、今回の選挙結果から分かったことであるが、大阪府民は明らかに維新支持派、即ち大阪都構想賛成派がマジョリティーである。従い、これから行われる大阪府下の府議会議員選挙で一人でも多く維新の議員を増やし、過半数を確保し、ことを進めて行くのが一つの方法であると思う。
大阪市議会に於いても同じ事が言えるが、ここは市長が替わり吉村新市長になるので違うアプローチも出来るのではないだろうか?即ち、吉村新市長は橋下市長と比較し温和な性格で有り、他会派とは粘り強く協議し、説得して行くと言っているので、まずはその手腕を期待したいと思っている。
そして、3年後を目指して新しい大阪都構想の設計図を作成し、確実に進めて行ってもらいたい。大阪都が出来たからと言って終わりではない。これは、東京一極集中を改め、多極分散化を進める、あるいは道州制に移行さす、いわゆる統治機構改革のほんの始めの一歩に過ぎない。
大阪維新の会の真の目的・綱領は、統治機構改革である、これから先何年かかるか分からないが確実に進めて行ってもらいたい。それが、日本の少子高齢化を防ぎ、地方の活性化を生み出し、全国をまんべんなく豊かに住みやすくすることであると思うからである。
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