2016年2月に行われたスポーツ・イベントに関する雑感
最初に私ごとで申し訳ありませんが、2月5日、突然の訃報が入って来ました。約30年間同じ職場で回路設計という仕事を一緒にして来た同僚、後輩で私より6歳も若く、定年後の第二の人生もこれからというのに残念・無念!であっただろうな と悔やみました。
2月9日ご霊前へお参りし、故人を偲び、私のHPに彼との交流の追悼集を載せました。個人的な話はこれくらいにして、今回も2月に行われたスポーツ・イベントについてその感想を述べてみます。
1.松山英樹・・・米ツアー2勝目・・・いよいよ大器開花か?
2月7日、米国男子ゴルフのフェニックス・オープンがアリゾナ州スコッツデールで行われ、日本の松山英樹がプレーオフでリッキー・ファウラー
(世界4位) を4ホール目で制して逆転優勝を飾った。23歳の松山は、2014年6月のメモリアル・トーナメント以来、2季ぶりの米ツアー2勝目を飾った。
日本人の米ツアー優勝は通算7度で、複数回優勝しているのは、2001年~20013年に3年連続で優勝している丸山茂樹に次いで2人目となった。他は、1983年に青木功が1回、2008年に今田竜二が1回している。米ツアーで優勝するということは、これだけ至難なことである。ましてや、グランド・スラム
(マスターズ・トナメント、全米プロゴルフ選手権、全英オープン、全米オープン) となると、「何をかいわんや!」 である。
今回の優勝により松山英樹の世界ランクは、15位から12位に上がり、トップ10まで後一息という所まで迫って来た。おそらく今年中には、トップ10入りが叶うのではないかと予想する。まさにゴルフ界の錦織圭である。どちらが先に、グランド・スラムのどれか一つを取るのだろうか。ゴルフの松山か?テニスの錦織か?興味津々となって来た。
前回、松山英樹が優勝した時、かつてゴルフの帝王と呼ばれたジャック・ニクラウスがコメントしていた言葉がいよいよ現実味を帯びて来た。この時、ニクラウスは
「この先10年、15年先に渡って世界でベストプレーヤーの一人となる選手の始まりだ。」
と称賛していたのである。前回のブログへは、下記の文字をクリックすると繋がります。
所が、次週行われたAT&Tペブルビーチ・プロアマ戦の予選ラウンド2日目で岩田寛がいきなりトップに立ったのである。岩田寛というゴルファーはほとんど知らず、何処の馬の骨 (失礼) が出て来たのかなと思っていた。まさか優勝戦線に絡むなどとは夢にも思っていなかったが、最終的に4位に入った。この時点では天晴れと感じた。
今回4位に入ったのを受けて、岩田寛の世界順位は121位から91位へ上がった。世界順位100位を越す選手がいきなりツアーで優勝出来るほど世の中甘くなく、多分偶然では?と感じていた。次週での戦いで、本当の真価が現れるだろうと思った。
案の定、次週2月18日から始まった、ノーザントラスト・オープン (カリフォルニア州・パシフィックパリセーズ) では、第2ラウンド終わった時点で、通算6オーバーの148で127位タイとなり、予選落ちしたのである。
一方、松山は優勝した次週、岩田が活躍したゲームでは風邪を引き休養、そしてノーザントラスト・オープンに臨んだのである。初日は、「まだちょっと足がふらつく」
という中、2アンダー27位タイで出たのである。3日目が終わった時点で通算9アンダー10位タイ、首位との差は3打差まで迫ったのであるが、結局最後通算8アンダー11位タイで終わった。ノーザントラスト・オープンの結果、松山は世界順位を1つ上げ11位、岩田は3つ順位を落とし94位となった。
ノーザントラスト・オープン開幕前の予想で、松山は優勝候補のトップとして上げられていたのであるが、米国ツアーで2試合連続優勝することは、やはり至難の技であると言う結果になった。しかし、今年 チャンスはまだまだ巡ってくるだろう、これからの試合に期待したい。
特に、4月7日ジョージア州オーガスタで始まる、今年最初のグランド・スラム マスターズ・トナメントにベスト・コンディションで臨み、優勝争いに絡む活躍を期待したい。松山英樹ガンバレ!
2.錦織圭・・・メンフィスOPで今季初V・4連覇達成・・・当然と感じた
2月14日、男子テニスのメンフィス・オープン (ATP250) の決勝戦が行われ、世界ランキング7位で第1シードの錦織圭が世界145位で18歳の新鋭テーラー・フリッツをストレートで破り、大会史上初の4連覇を達成した。錦織は今季初優勝でツアー通算11勝目を上げた。
テネシー州メンフィスはロックンロールの名手エルビス・プレスリーが育った町で、「エルビス・プレスリー記念館」
があり、メンフィスOPの優勝トロフィーはエルビス・プレスリーにちなんでギターの形をしたトロフィーとなっている。
メンフィス・オープンはATP (男子プロテニス協会)250であり、ATPツアーのランクからすると、4番目に位置する低いランクの大会である。ランクの低い大会であるが故に、錦織はシード順位、第1位に格付けされて臨んだ戦いであった。
従い、シード順位から判断すると、勝って当たり前の戦いであり、やりにくい面もあったのではないかと推測した。しかし、プロの戦いであり、順位に大差があると言っても実際の試合を見ると、決して楽に勝ち上がれる試合は少ないと感じた。
それもそのはず、順位が下位の選手は負けてもともと一か八かの勝負を挑んでくるのである。特に、ビッグサーバーと言われる長身の選手と当たる時は、サービスを崩すのが難しい時があり要注意である。
準決勝で当たったサム・クエリーがまさにその選手である。長身198センチから繰り出すサービスは強烈であり、苦戦し1セットを落としたが、何とか振り切った。メンフィス・オープンでセットを落としたのはこの試合だけであった。
次に、2月22日からメキシコ・オープン (ATP500) が始まった。錦織は、世界ランキングを一つ上げ6位で第2シードとして臨んだ。2試合連続の優勝を期待したのであるが、2回戦でメンフィス・オープンで破ったサム・クエリーと当たり、ストレート負けしたのである。
錦織は、この試合を振り返り敗因の90%は自分にあったと認めていた。サービスミスを連発したのと、リターンゲームでチャンスがなく、このゲームは錦織に全く風が吹かなかった。多々ある試合の中にはこういうゲームもあるのかな!と感じた。
それだけ、プロのツアーで2試合連続優勝することは難しいことである。しかし、上には上がいて、現在圧倒的な世界1位に君臨するノバク・ジョコビッチは連続優勝を難なくやってのけているのである。特に、2015年はグランド・スラム3つを勝ち取っている (全豪・全英・全米) 落としたのは全仏のみで、それも準優勝である。何という強さであろうか!
このことを思えば、錦織はまだまだ腕を磨く必要がある。そしてトップ3という境地へ一歩でも近づき、更に上へと進むことが求められる。即ち、グランド・スラムのどれか一つでも勝ち取るには、ジョコビッチという高い壁があり、これを乗り越えてないことには到達出来ないのである。まだまだ先は長い、錦織圭ガンバレ!
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