錦織圭・・・バルセロナ・オープン3連覇逃す・・・を振り返る
4月18日~24日にかけてATP500
バルセロナ・オープン が開催された。錦織圭に取って今年初めてのクレーコートでの戦いである。そして、過去2014年、2015年と2連覇をしていて、今年は3連覇がかかる試合でもある。その試合を振り返って見る。
錦織圭は、第2シードとして3日目の2回戦から登場、ちなみに第1シードはクレーの王者ラファエル・ナダルである。2回戦の相手は、世界ランク102位のティエモ・デバッカ (オランダ) であり、6-4、6-2、で快勝しクレー初戦を無難に終え、大会3連覇へ、順調に滑り出した。
3回戦は、第13シードで世界ランク33位のジェレミー・シャルディー (フランス) 、過去3勝2敗の相手だが、2敗はいずれもクレーコートで喫していた。相手は強気で攻めて来て、強打の打ち合い、速いテンポのラリーとなったが、要所でのショットの多彩さと精度の高さで錦織が上回り、6-3、7-5、のストレート勝ちとなった。
準々決勝は、第11シードで世界ランク30位のアレクサンドル・ドルゴポルフ (ウクライナ) との対戦となった。ドルゴポルフは1歳年上の同世代、ジュニア時代にはダブルスを組んだこともあり、公私ともに良く知っている仲だ。第1セットは、互角の戦いが続き、第10ゲームでセットポイントを握られながら凌いだ。
第11ゲーム相手の足下やコースを突いたショットで追い込み、ミスを誘いブレーク。
続く第12ゲームも同様の展開でこのセット7-5で奪うと、流は一気に傾き、第2セットは6-0での完勝となった。
準決勝は、第6シードで世界ランク22位のブノワ・ペア (フランス) 、過去の対戦成績は2勝2敗であるが、直近の2戦はハードコートで2連敗と苦杯をなめさせられている難敵である。特に、昨年の全米オープンでは1回戦で負けた因縁の相手でもあり、厳しい試合になるだろうと予測された。
事前のコメントで錦織は、「自分も去年より強くなっているし、クレーコートでの試合になればまた違う」
と自信をのぞかせていた。その言葉通り、好機で一気に畳みかけ、第1セットは第5、第9、ゲームをブレーク。第2セットはラリーで相手を振り回して主導権を渡さず、危なげなく押し切り、結果6-3、6-2、のストレート勝ちとなった。
決勝の相手は、第1シードで世界ランク5位のラファエル・ナダル (スペイン) 、言わずと知れた 「赤土の王者」 でクレーコート81連勝という、とんでもない記録を持つ選手である。そして、3月のBNPパリバ・オープン準々決勝で当たり敗れている相手でもある。錦織がいま以上にランクを上げて行くには、是非破らねばならない当面のライバルである。
錦織は、ナダルと互角の勝負を演じたが、第1セットは4-5からサービスゲームをブレークされ落とした。第2セットも互いに2ゲームずつブレークした後、5-6の第12ゲームをブレークされ敗れた。結果は、4-6、5-7、の敗戦であった。
結果以上に、実際の試合は互角に渡り合っていた。惜しかったのは、第1セット第7ゲーム、3ポイントを連取し、3つのブレークポイントを得た。そこからリターンを積極的にたたいて攻めたが、全てミスで終わりチャンスを逃した。ここでブレークに成功していれば、試合の流れは変わったと思われたが、相手の粘りに屈したのである。
錦織は、試合後のコメントで、「ナダルとやるときは、彼のしぶとい守りで決めきれない。自分のテニス以上に攻撃的にプレーして、その分ミスも出た。」
とミスの多さを悔やんでいた。それでも、クレーの王者と互角に渡り合ったのは事実で 「辛抱強くなり、安定感が増した」 と自己分析していた。
クレーコートでのシーズン最大の目標は、グランド・スラムの一つである、全仏オープンである。5月22日~6月5日にかけて行われる、是非トップ5の選手を破ってグランド・スラムの一つを獲得して欲しいと願うのである。
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