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2016年6月29日 (水)

英国EU離脱問題どうなるのか・・・大英帝国が崩壊し新しい英国の誕生か?


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623日、英国でEU離脱 (ブレギジット・Brexit) を問う国民投票が行われた。当初、私は残留ですんなり決着がつくのではないだろうか?と見ていた。その根拠は、ブックメーカが行っている賭けのオッズ では、圧倒的に残留への比率が高く、残留が7682%、離脱が2326%、であったからである。

しかし、見事に予想が外れ、僅差ではあったが、離脱派が勝利した。離脱派51.9%、残留派48.1%が最終結果である。離脱を指示したのは、高齢者、地方在住者、労働者、であるのに対して、残留を指示したのは、若者、都市在住者、高学歴者、というのが大まかな区別である。

この構図は、大阪都構想の賛否投票に現れた傾向とどこか似ているように思えたのである。即ち、都構想反対派は高齢者、地方在住者 (大阪市の周辺区の在住者)、賛成派は、若者、都市在住者 (大阪市の中心区の在住者) であったからである。

大阪都構想が否決された後の世論調査では、「大阪都構想」 が住民投票で反対多数となったことを 「評価しない」 とする回答が46.4%となり、「評価する」 の39.6%を上回り、投票結果とは逆の評価となったのである。

その後の動きとして、経済活性化の起爆剤として期待されていた都構想が否決されたことにより、あれだけ盛り上り熱気を帯びていた世論の動きもいつしか尻すぼみとなり、再び活気のない大阪に戻ってしまった感じがしている。

都構想推進の中心人物で政治生命を賭けて戦って来た、橋下前市長も政界を引退し、若者が描いていたIR (統合型リゾート構想)も、建設に向けた調査費の予算案が市議会で大幅に減額修正され、府は取り下げを決めてしまった。

橋下前市長退任に伴って、新しく大阪府知事、大阪市長の選挙が行われた。ここでは、都構想反対の投票結果とは違って、都構想推進派の知事、市長が圧倒的な強さで勝利した。果たして、再び新知事、新市長のもとで大阪都構想は蘇って来るのだろうか?

一方、EU離脱派が勝利した英国は今後どうなって行くのだろうか?今回の投票結果により、英国が抱えている問題が解決に向かうとは思っていない。変化の始まりがスタートしたのに過ぎず、これから紆余曲折の様々な出来事が発生してくるだろうと思っている。EU各国に於いても同様のことが起こるのではと危惧している。

大英帝国は、長い間世界の覇権国家として君臨して来た歴史がある。即ち、17世紀末から20世紀前半中頃まで約230年間覇権国家の地位を維持して来たのである。少し、振り返ってみると、

1588年、英国はスペインの無敵艦隊を撃破、そして丁度100年後の1688年名誉革命を成し遂げ、近代化と対外的発展への準備を完成し、押しも押されもせぬ覇権国家となった。そして、1760年~1837年にかけて産業革命を成し遂げ、覇権国家の地位を不動のものとした。

この時期、英国の前に立ちはだかったのは、フランスであった。フランスは、絶対王政の時代、フランス革命後のナポレオン時代を通じて、英国に挑戦したが、1815年ワーテルローの戦いでナポレオンが敗れ、覇権を取ることが出来なかった。

19世紀の後半に入ると、その覇権を脅かしたのがロシアであった。この時、英国は日英同盟を結び、日露戦争における日本を勝利に導いて、ロシアの挑戦を退けた。敗北したロシアでは、革命が起こり力を失って行った。

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、英国の覇権に挑戦したのが、ドイツであった。しかし、ドイツも第一次世界大戦で敗北し、英国から覇権を奪うことは出来なかった。

第一次世界大戦と第二次世界大戦を通じて、世界覇権は英国から米国へ移り、長かった英国の世界覇権も終わりを告げる時が来たのである。

第二次世界大戦後、英国の力は徐々に衰退して行き、20世紀後半 半分過ぎた頃から めぼしい産業もその力を失って行ったと感じている。その良い例が自動車産業である。ロールス・ロイス、ジャガー、ランドローバー、等々いずれも他の国の傘下に入ってしまった。

そして、21世紀に入ると、経済的に困窮した英国は、最も非民主的な国家であるのにも関わらず、中国マネーの取り込みを始めた。自前でインフラ整備をする事が出来ず他国の資本を利用するため、英国の伝統であるソフトパワーをかなぐり捨て中国に屈服した。その詳細には、次の文字をクリックすると繋がります。

英国、中国マネーに屈服か・・・英国の権威は何処へ?

今回の国民投票の結果、離脱派が勝利したのであるが、これに反発している残留派、スコットランド、ロンドン、北アイルランド、等々では独立の住民投票を行おうとする動きが出始めている。

一方、離脱派指導者の一人、英国独立党のファラージ党首は、EU負担金の予算が浮くと主張していたが、その使途は確約できないと語り、このスローガンは 「離脱派の過ちだった」 とも発言し、物議を醸し出している。

このように、離脱派、残留派、共にいろいろな噂が錯綜し、混乱が広がっている。国民投票のやり直しや、EUとの離脱交渉先送り、等々今後どうなって行くのか先が全く見通せない状況下に陥っている。

しかし私は、今回のEU離脱問題を長いスパンで見ると、英国が衰退して行く歴史の流の中のほんのひとこまに過ぎないのではないだろうか?即ち、大英帝国の覇権は約1世紀弱前に終わったのであるが、その時以来衰退が始まり、少しずつ進んで来て今日に至っているのではないだろうか?と思うのである。

別の言葉で言い変えると、大英帝国がなくなり、新しい英国が生まれるチャンスが来ているのではないだろうか?とも考えるのである。あくまでも想像の域を脱しないフィクションではあるが!

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コメント

よく分析する大阪都構想はいうほど高齢者が影響してたわけじゃないんですよね…

選管のデータみても現役世代を押し切れるほどの投票数はないし
20代123,973
30代215,629
40代269,950
50代217,171
60代260,028
70代221,694
80代以上97,639

当時かなり分析してた人いましたけど
選管のだした年代別・性別の投票数のデータを各メデイアの出口調査してだした賛成反対の年代世代別得票率につきあわせて票の分配をやると10万票以上の差で都構想賛成が勝ってしまう。
ようするに出口調査のサンプルチョイスに偏りがあってマスコミの出口調査は大きな誤差をだしてしまったため統計的な信憑性がなかったということ
100人のサンプルがいれば誤差5%未満で全体がわかるのが統計ですから(1000人もいれば誤差は1%を切る)、実際の結果と出口調査では10%以上の票数の誤差があるためいかに統計として信頼性のないデータをもちいてマスコミがシルバーデモクラシーだと騒ぎたてていたか

マスコミの出口調査がひねくれた大阪人がウケ狙いで投票と反対のことを出口調査でこたえてたんじゃないかってくらい外してますからね…

英国のEU離脱決定は、「民主主義の弊害と終焉」である。今後の世界は
あらゆる分野で民主主義の弊害が起こり混迷の時代に入ったと見る。
現在の所、解決策はないが、今までにない強力なリーダーの出現を望む。

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