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2016年7月25日 (月)

黒田博樹投手 日米通算200勝達成 おめでとう!・・・適応力に感服した


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723日、広島カープの黒田博樹投手がマツダスタジアムで行われた阪神17回戦で今季7勝目を挙げ、日米通算200勝を達成した。プロ入り20年目で日本121勝、大リーグ79勝での到達である。

日米で活躍し、通算で200勝以上を挙げたのは、野茂英雄氏に次ぐ2人目である。野茂は、日本78勝、大リーグ123勝、合計201勝、とこれまた前人未踏の大記録である。

二人に共通するのは、大リーグでの勝ち星が多いことである。大リーグでコンスタントに勝ち星を挙げる為には、ボールの球威に加えて、制球力が求められる。極端な表現をすれば、制球力が無ければ通用しない と言っても過言ではない。

大リーグに挑戦し、制球力に苦しんだのは、阪神タイガースからヤンキースへ入った井川慶投手である。鳴り物入りでヤンキースへ移籍したのであるが、5年間在籍して23敗で終わった。

同じくヤンキースへ入った伊良部秀輝投手も当初は、直球で押す力勝負で勝ち星を挙げていたのであるが、やはり制球力に苦しみ長続きすること無なく、大リーグ3球団を7年かけて渡り歩いたが、通算成績は3435敗で終わった。

平成の怪物と言われた松坂大輔投手、高校時代から150kmを越す速球を投げる豪腕で鳴らしてきた。1999年西武に入団、初年度から155kmを越す豪速球で勝利を積み重ね、西武在籍8年間に108勝を挙げた。

2007年ポスティングシステムによりボストン・レッドソックスに入団、最初の2年間は、速球主体のピッチングで勝利を積み重ね、33勝をマークした。所が、翌年から積年の負担が積み重なり、右肩の疲労、背中の張り、首の張り、等々の故障が出始めた。この結果、大リーグ在籍残りの6年間で23勝、大リーグ合計56勝で終わったのである。

2015年から日本へ帰って来たのであるが、未だ故障が癒えず登板出来ない状態である。今更、もう遅いのであるが、もう少し制球力をつけて変化球を適度に織り交ぜる省エネ投法をマスターしておれば、もっと長く投手生命を維持出来たのではないだろうか?と残念に思うのである。

一方、黒田博樹投手も日本時代は、直球の威力で勝負する豪腕であったが、米国へ渡ってから、いくら威力のある球でも力勝負を歓迎する米国の猛者相手には通用しない事を悟り、投球スタイルの変更を決断したのである。

そこで、黒田博樹投手がマスターしたのが、ムービングファストボール (真っすぐと同じくらいの速さながら急に変化する球種) と呼ばれるツーシーム、カットボール、等々である。これにより、バットの芯を微妙に外して打者を打ち取るのである。

そして、これらムービングファストボールを使ってコースギリギリを攻める、フロントドア、バックドア、という投法をマスターしたのである。これこそ制球力が無ければ投げることが出来ない投法である。

フロントドアとは、右投手が右打者を相手にする場合、体に当たりそうな内角ボールコースからストライクゾーンにスライドさせ (カットボールなど) ストライクを取る。左打者の場合、ツーシームやシンカーを体に当たりそうな内角に投げ、そこからストライクゾーンに曲げてストライクを取る。

バックドアとは、右投手が右打者を相手にする場合、外角のボールゾーンにツーシームを投げ、内側に曲げてストライクを取る。左打者の場合にはスライダー (カットボール) を外角ボールゾーンに投げ、そこからストライクゾーンに曲げる。

つまり、これは打者の意表を突く配球であるということになる。打者はフロントドアなら一瞬 「死球」 を覚悟させられ、バックドアなら、「ボール」 だと認識させられることになる。 この使い方ができるとさまざまなパターンで打者を幻惑することができる。

黒田博樹投手は、このドア系を自由自在に操る投手に変わったのである。この適応力こそが、41歳の今でも一線級の投手として通用する活躍を黒田博樹投手にさせているのである。

米国で7年活躍した後の2015年、ヤンキースから巨額のオファー21億円をもらっていたが、それを蹴って4億円でカープと契約、“カープへ恩返し” するために日本へ帰ってきたのである。

2015年はカープで118敗、2016年は現在75敗で進行中である。特にホーム球場である広島球場で200勝を達成出来たことは、感無量であったことだろうと推測する。

今年はカープ球団自体がダントツの強さを発揮し、現在2位に10ゲームの差をつけ首位を走っている。優勝は間違いない状況下にある。そして、その後のプレーオフ、日本シリーズとまだまだ黒田博樹投手の活躍する場は、これからやって来ると思っている。黒田博樹投手の一層の活躍を期待してやまない。

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