松山英樹・無冠の帝王・返上出来ず・・・全米プロ選手権・涙を呑む
8月13日、男子ゴルフのメジャー最終戦、全米プロ選手権はノースカロライナ州シャーロットのクウェイホロー・クラブ(パー71)で最終ラウンドが行われ、2位からスタートした松山英樹は5バーディー、6ボギーの72にとどまり、通算5アンダーの279で5位に終わった。
日本のゴルフ・ファンの夢と希望を載せてスタートしたメジャー最終戦、途中の経過が良かっただけに優勝の期待を抱いたのは私だけではなく、日本中のゴルフ・ファンであっただろうと推測する。
松山英樹は、PGAツアー(米国男子ゴルフツアー)で既に5勝をしている日本が誇る最強のゴルフ・プレヤーである。年4回行われる世界選手権シリーズ
(準メジャー) では、既に2勝をしている。昨年の11月行われた世界選手権シリーズ、HSBCチャンピオンズと先週行われたブリジストン招待で勝利している。
先週行われた世界選手権シリーズ・ブリジストン招待では、最終日大会コースレコードとなる61をたたき出し、2位に5打差をつけて圧巻の逆転勝利を収めている。
松山のゴルフの実力を知る欧米のメディアは、松山英樹のことを “無冠の帝王” と称している。まだメジャーで優勝をしていないから与えられた呼称である。いずれメジャーで優勝するだろうと予測して与えられた名称である。
今回の今年最後のメジャーでは、前週の結果が非常に良かっただけに、全てメディアの予想、上位の選手同士間での予想でもトップに上げられていた。
今年のメジャーを振り返ってみると、4月のマスターズでは、スペインのセルジオ・ガルシア(37歳)、6月の全米オープンでは、米国のブルックス・ケプカ(27歳)、7月の全英オープンでは、米国のジョーダン・スピース(24歳)、8月の全米プロ選手権では、米国のジャスティン・トーマス(24歳)、が優勝している。
この中で、ジョーダン・スピースは、既にマスターズ、全米オープン、全英オープン、で勝利を収め、キャリア・グランドスラムに王手をかけているダントツの実績を誇る選手である。しかし、その他の選手を松山と比較して見ると松山英樹の実績が勝っている感とじている。しかし、メジャー本番で勝てないのが、メジャーの重圧である。
今回の全米プロでは、1日目70(-1)で15位タイと出遅れたが、2日目にボギーなしの7バーディーの猛チャージ64をかけ、トップのケビン・キズナーと並んで通算8アンダー134で暫定首位に立った。この時点では、さすが松山と期待が高まる一方であった。
3日目は、1バーディー、3ボギーの73で回り、通算6アンダーの207でトップと1打差の2位につけた。ケビン・キズナーが通算7アンダーの首位、松山と並ぶ2位にクリス・ストラウド、5アンダーの4位に今回優勝したジャスティン・トーマスとルイ・ウェストヘーゼが続いた。まだまだこの時点では、松山の爆発力からすると逆転の可能性大と見ていた。
そしていよいよ最終日、2番でボギーを先行させたものの、6番で3メートルを入れて取り返と、パー5の7番は2オン2パットで連続バーディー、1つスコアを伸ばし、堂々の首位でバックナインを迎えた。
暗転したのは、バーディーを奪った直後の11番。フェアウエーからの第2打はグリーンを捉えられず、ここから痛恨の3連続ボギーをたたいた。一つのミスから流が悪くなってしまった。メジャーのプレッシャーがかかって来たのである。
しかし、14番、15番と連続バーディーで再浮上し、同組で回った優勝者のジャスティン・トーマスに1打差と食らいついたが、「グリーンマイル」(死刑台への道)と称される難関の上がり3ホールで、16番は右ラフ、18番は左クリークにティーショットを打ち込みボギーとなり、“栄光への道”
は閉ざされた。
優勝に手が届くところにいながら敗れた悔しい敗戦に、インタビューではタオルで何度も涙を拭うシーンを見せられ、なんともやりきれなさを感じた。
3日間トップをキープしていた、ケビン・コスナーも最終日74(+3)をたたき、7位に沈んでしまった。ここでも、これがメジャーの重圧か?と言うシーンを実感させられたのである。
次のメジャー戦は、来年4月開催のマスターズである。何とか、頑張って来年4月に調子を合わせ、日本人初のメジャー制覇を成し遂げて欲しいと願うのである。
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