大相撲春巡業・舞鶴場所・市長倒れる・・・対応は適切だっただろうか?
2018年4月4日、大相撲春巡業の舞鶴場所にて土俵上で挨拶していた舞鶴市長が突然倒れるハプニングが起きた。すると関係者数人が土俵上に上がり うろうろしていると、突然客席から女性が土俵に上がり、「看護師です。心臓マッサージが出来ます。」
と応えて心臓マッサージを始めた。
その後、自動体外式除細動器(AED)を持った救命救急士に交代した。この間、複数回にわたって
「女性は土俵から下りてください。」 とアナウンスが流れ、マッサージをしていた女性は疑問の声を漏らしたと言う事件である。
大相撲の土俵は古くから 「女人禁制」 とされており、これに従って行司が救命救急中であるにも関わらずその女性に下りるよう要請のアナウンスをしたのである。
今回の場合、伝統文化である 「土俵上は女人禁制」 を元に人命救助を行っている女性に土俵から下りるよう依頼したことは、人命より伝統文化の方が大切であると言う事を宣言したのと同じである。
この件に関して、日本相撲協会の八角理事長は 「不適切な対応でした。深くおわび申しあげます」
と協会を通じて謝罪のコメントを出したのである。
一方、野田聖子女性活躍担当相は、6日の記者会見で日本相撲協会の対応は不適切だとの認識をし、「医療従事者が救命活動をするのは至極当たり前だ」
と指摘していた。
この伝統は、今後も守られるべきであるだろうか?それとも見直されるべきだろうか?この事件を切っ掛けに、女人禁制と言う日本の伝統文化について、今一度考えて見たい。
大相撲の表彰には、総理大臣杯があり、天皇賜杯、優勝旗、に次ぐ扱いとなっている。この総理大臣杯は、時の総理大臣が授与することになっている。女性の総理大臣が誕生したら、総理大臣であっても土俵に上がる事を断るのだろうか?
首相官邸のホームページを見ると、「すべての女性が輝く社会づくり本部」 が指令塔となり、女性の活躍を阻むあらゆる課題に挑戦し、「全ての女性が輝く社会」
を実現します、とうたわれている。
と言う事は、「女人禁制」 を守ると、今回の事件のように救命活動であるのにも関わらず、女性の活躍を阻む一因となってしまう。果たしてこれでよいのだろうか?相撲協会は、横綱審議委員会と同様に有識者を入れた委員会を作り、「女人禁制」
問題についても検討すべきであると思う。
大相撲には海外巡業があり、過去何回か行われて来た。海外巡業が行われる国の元首、首相、が共に女性であった場合どう対応するのだろうか?現在の英国は、まさにこの状態である。将来、こうゆうケースも発生することを考慮すべきである。
ちなみに、スイスの 「世界経済フォーラム」 の2017年版 「男女格差報告」 で日本は144ヶ国中114位である。世界から日本を見ると、日本には男女間の格差がまだまだ多く残っていることを示している。
話は変わるが皇位継承についても、男系男子が継承することになっている。男系男子が途切れた場合どうするのか?2004年当時この問題がしきりに取り上げられた。
幸い、2006年実に41年ぶりに皇族男子として、悠仁親王が誕生され、皇位継承問題は棚上げになっている。女性天皇問題も含めて、皇位継承についてもはっきりさせておくべきであると思う。
« 大谷翔平・大リーグ挑戦で早速結果を出す・・・今後の活躍を期待! | トップページ | 洋友会30周年についての雑感・・・過去を振り帰って見た »
「気になるニュース」カテゴリの記事
- インド、無人探査機で月面着陸成功・史上4カ国目・・・日本の次の予定はどうなる?(2023.08.27)
- 著名な歴史学者も予測出来なかったロシアのウクライナ侵攻・・・いっきに常識が変わった(2022.05.15)
- 第5波コロナ感染者急速に減少・9月末で緊急事態宣言が解除・・・減少の原因は?(2021.10.10)
- コロナ・ワクチン接種・大騒動中に・・・今年も半年が経過 今後の見通しは?(2021.06.30)
- 「勝負の3週間」・・・新型コロナウイルス抑制は出来るのだろうか?(2020.12.13)
« 大谷翔平・大リーグ挑戦で早速結果を出す・・・今後の活躍を期待! | トップページ | 洋友会30周年についての雑感・・・過去を振り帰って見た »
コメント