インド、無人探査機で月面着陸成功・史上4カ国目・・・日本の次の予定はどうなる?
2023年8月23日、インド宇宙研究開発機構(ISRO)は、無人月面探査機「チャンドラヤーン3号」が月面に着陸したと発表した。月面着陸を達成したのは旧ソ連、米国、中国に次いで4カ国目となる。
「チャンドラヤーン3号」は世界で初めて南緯約70度の南極付近に着陸した。着陸機と月面探査車などで構成し、岩石やクレータを探査してデータや画像を地球に送信する。月探査の最大の目的は南極や北極付近に存在するとみられる水の探査だ。
ISROのY・S・ラジャン教授は「インドは近い将来、月や他の惑星に人間が居住し、そこに子孫を残すことができるとみている。最も重要な水の確保に向けてより高度な情報収集に期待したい」と話した。
インドと同じく南極に初着陸を狙ったロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは8月20日、無人月面探査機「ルナ25号」が軌道を外れて制御不能となり、月面に墜落したと発表した。
日本の民間企業のi s p a c e (アイスペース)は23年4月に月面着陸に失敗していた。
i s p a c e (アイスペース)の場合、月までの飛行は、米国のアルテミス計画の新型ロケット(アルテミス1)で月まで飛行し、月へ到着後、月面着陸船を切り離し運用する方式であり、純粋の日本の技術とは言えない。それでもi s p a c e (アイスペース)は失敗している。
日本の次の予定は、8月28日JAXAと三菱重工業による小型月着陸実証機「S L I M (スリム)」とX線分光撮像衛星「X R I Z M (クリズム)」を搭載した「H -ⅡA」ロケット47号機の打ち上げだ。数ヶ月かけて月に向かい、どの国もまだ果たしていない誤差100メートル以内の精密着陸に挑む。資源がありそうな場所に正確に着陸するのに役立つ。
SLIMは月面へのピンポイント着陸技術を検証するための探査機だ。月周回軌道を離れてからは月面に対して垂直の姿勢で降下しますが、着陸直前に機体を斜めに傾けて横向きに接地するという特徴的な着陸方法を採用しています。
垂直姿勢で接地する従来の探査機では傾斜が大きな斜面などには着陸できませんでしたが、水平姿勢で接地する「SLIM」は斜面への着陸にも対応できることから、科学的に興味深い「着陸したい場所」への高精度着陸の実現に貢献することが期待されている。
インドの着陸成功で日印が水資源を本格的に調べるプロジェクト「LUPEX(ルペクッス)」へ期待が高まる。25年度にも南緯80度超の南極域に探査機を送り込む。日本はロケット打ち上げと月面探査車を担当。月面に探査車を届ける着陸機ををインドが開発する。
JAXAはインドの成功を受け、探査車の試作とインドの着陸機を組み合わせた試験に早期に着手する。探査車をJAXSと共同開発する三菱重工業とトヨタ自動車は連携すると7月に発表しており、準備が本格化する見通しだ。
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