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カテゴリー「経済・政治・国際」の記事

2019年4月 9日 (火)

大阪ダブル選(知事・市長)維新勝利・・・ここまで圧勝するとは思わなかった

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2019年4月7日、第19回統一地方選の前半戦が投開票された。大阪では大阪都構想の是非を問う大阪府知事・市長の「ダブル選」も急遽追加して行われた。

大阪都構想の制度設計を議論する法定協議会で、大阪維新が提起する案が公明党の裏切りにより否決された。当初公明党は維新と「都構想に関して協力をする」と言う密約を結んでいたのであるが、最後に来て反故にしてしまったのである。

公明党が約束を反故にしたことに対して、維新の松井知事は怒りを爆発させ、今維新として取れる対抗手段、即ち「松井知事、吉村市長、が任期途中で辞任し、お互いをクロスさせる選挙選に打って出る」と脅しを懸け公明党に翻意を促したのであるが、功を奏することなく、公明党は淡々と維新案を否決してしまったのである。

その結果、本来今年の秋行われるはずであった知事選挙、市長選挙、が前倒しとなり、今回の統一地方選挙と併せておこなわれることになったのである。

この知事選挙、市長選挙に対抗するため自民党・公明党は、急遽対立候補を擁立し選挙戦に臨んだ。都構想に反対する他の野党も総ぐるみで自民党・公明党が擁立する候補を自主的に応援する形を取った為、候補者は無所属で立候補し、維新以外のすべての党の応援を受け入れた。結局、維新対他の党すべてと言う野合状態 になったのである。

維新の知事候補「吉村洋文氏」の対抗馬としては、元大阪府副知事の「小西禎一氏、維新の市長候補「松井一郎氏」の対抗馬としては、元市議の「柳本顕氏 がそれぞれ立候補し選挙戦に入った。

吉村洋文氏に対抗する小西禎一氏が相手に決まった時は、私の直感で吉村氏の勝利は間違いないと感じた。小西禎一氏の知名度は非常に低かったのに加えて、吉村氏の市長としての実績が光っていたので勝負にならないだろうと思った。

即ち、吉村氏の実績は大阪市の財政の立て直し、地下鉄の民営化、松井知事との二人三脚による大阪万博の誘致成功、IRの誘致(まだ決定していないが間違いなく決定見込、等々目覚ましいものがあり、どこの馬の骨か分からない小西氏では太刀打ちできないだろうと見ていたのである。

選挙選では、最初から吉村氏が先行しているとの報道もあり、本人も自分の選挙選より市長選が気になり、ほとんど大阪市内を回り松井市長候補の応援を兼ねて維新をアピールする戦術を取っていたのである。

一方、維新の市長候補松井一郎氏に対抗する柳本顕氏が決まった時には、これはちょっと手ごわい相手であると感じた。と言うのは前回の都構想の賛否を問う投票が行われた時、都構想反対の先鋒に立ち指導したのがこの柳本顕氏であったからである。

選挙戦が始まった時点では、両者の優劣はつけられず五分五分のスタートであった。所が、選挙戦中盤頃から松井氏がやや先行していると言う報道が目立ち始めた。選挙戦後半に入るとはっきり松井氏が優勢であると言う報道に変わって来た。ここで今回の選挙戦は、維新が知事戦、市長戦ともに制するだろうと確信したのである。

まさにその通り、選挙終了と同時に出口調査の結果、吉村氏、松井氏、両者の当確が決定したのである。しかも大差での圧勝であった。知事選はダブルスコアでの勝利、市長選は58%獲得の勝利となった。

所が、知事選、市長選のみにかかわらず、府議会選、市議会選においても維新が圧勝したのである。と言うことは、維新トップの判断で任期途中でのクロスのダブル選挙に打って出たことが、下部の選挙選にも影響を与え予想外の結果を生み出したのである。いわゆる維新の風が強烈に吹いたのである。

府議会選では、維新は改選前40議席から51議席へと議席を伸ばし定数88の過半数を獲得するに至った。市議会選では、維新は改選前33議席から40議席へと議席を伸ばし定数83の48%を獲得するに至ったのである。

府議会選での極めつけは、自民党の府議団幹事長を務める花谷充愉氏が維新の新人候補に敗れたことである。大阪都構想の制度設計を議論する法定協議会で花谷充愉氏は維新の提案を拒み、他会派を誘導し否決へ導き、さんざん維新を痛めつける姿をテレビで何度となく見ていたので、花谷氏の落選がなんとなく哀れに映ったのである。

そして、私の地元交野市の府議会選挙でも自民党の現職が維新の新人女性候補に敗れると言うハプニングが起きたのである。

さて、これから先の大阪の政治であるが、大阪の発展いや日本の発展をも牽引して行くべき重要なイベントが目白押しである。即ち、6月にG20、9月にワールドカップ・ラグビー大会、夢洲へのIR誘致、夢洲での万博開催、等々である。

これらのイベントをスムースに進め大阪・日本を発展へと導くためには、大阪の府と市がバラバラではなく一体となり、協力して行かねば到底なし得ないことである。イベントだけではなく、ちかじか想定される自然災害に対しても同様である。

都構想の実現は、ただ単に大阪の発展だけではなく、その先にある日本の統治機構の改革を進め、東京一極集中ではなく、全国を万遍なく発展さすための道州制へと導くステップとしなければならないと思っている。

2018年6月14日 (木)

注目の米朝会談が行われた・・・非核化と平和体制構築は実現するのだろうか?

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2018612日、注目していた政治イベント米朝トップ同士による初めての会談がシンガポールのカペラ・ホテルで開催された。開催が危ぶまれていただけに、何とか開催にこぎ着けられたことは評価出来る。

開催されたことに対すると評価と会談の中身、即ち成果とは別である。会議の詳細については、いろいろなメディアで数多く報道されているのでここでは述べない。

会談の成果、共同声明の重要なポイントの一つである、“米国は北朝鮮の体制保証、北朝鮮は完全な非核化への取り組みを約束” を謳っているが、果たしてこれが上手く機能して完全な非核化へと進んで行くのだろうか?これからのプロセスを見てみない事には評価は難しい。

1年後、2年後、更には5年後、を見たときどうなっているのだろうか?完全な非核化が進み、朝鮮半島の永続的で安定した平和体制が構築されているのだろか?時間を追って見てみなければ、成果は明らかにならない。

と言うのは、過去の非核化の歴史を見ると、北朝鮮は金王朝3代に渡って約束事を全て反故 にして来ているからである。

1992年、金日成時代に南北が交わした 「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言」 を北朝鮮は1993NPT(核拡散防止条約)脱退宣言を出し反故にしたのである。

1994年、金正日時代に約束した 「米朝枠組み合意で北朝鮮の核施設凍結・解体」 を2002年にウラン濃縮計画を明らかにし全て白紙に戻してしまった。

2005年、金正日時代に行った 「6カ国協議の共同声明で全ての核兵器と計画破棄」 を確認したのであるが、核の検証手続の文書化を巡り決裂してしまった。6カ国協議は、20038月第1回から20073月第6回まで中国北京で計9次の会合が行われたが、結局実を結ぶことなく終了してしまった。

2012年、金正恩時代米国オバマ政権と交わした 「核実験と長距離ミサイルの開発の凍結」 の約束を人工衛星と称したミサイル発射実験を強行して無効にしてしまったのである。

ここまで過去の非核化の歴史を見てくると、今回行われたトランプ大統領と金正恩委員長との間で交わされた合意、「朝鮮半島の完全な非核化」 は果たして実現するのだろか?疑問を抱かざるを得ないのである。

今回の合意で 「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID) の文言が入っていないので、これからの協議で詳細を詰めて行くことになっているが、この協議は一筋縄では行かず長期間 (数年) かかると予測される。この交渉過程で躓き、行き詰まることも多々予想されるからである。

日本に関して言えば、最も重要なのは拉致問題であるが、トランプ大統領の進言により、北朝鮮がこれをすんなり認めて交渉にスムースに入って行けるのかどうか?予断を許さないと見ている。

後は、日本政府とりわけ安部首相の意気込みである。小泉首相時代に北朝鮮へ乗り込み会談を行ったのと同様に、金正恩委員長と直接向き合い、話し合い解決へ結び付けて行く以外に方法は残されていない。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」 の心境で頑張って欲しいと願うものである。

2018年5月13日 (日)

米朝会談の日程と場所が決定・・・シンガポールは最適な場所だろうか?

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510日、トランプ米大統領は、北朝鮮の金正恩委員長との史上初の米朝首脳会談を612日にシンガポールで開くと発表した。首脳会談の場所については、シンガポール、ジュネーブ、ウランバートル、南北軍事境界線にある板門店、等々が噂に上っていたが、最終的にシンガポールと決定した。

シンガポールと決まった理由は、米朝双方と関係があること、中立性が高いこと、等々があげられている。その他の理由として考えられるのは、非常に治安が良く、インフラに長けていることが上げられる。

私は、この国に約10年(1997年~2006年)住んでいた。帰国してから既に11年以上が経過しているが、当時からインフラの整備状態は非常に良く、仕事をする上で多いに役だっていた。

チャンギ国際空港は24時間運営であり、夜中であろうが通関の作業はひっきりなしに行われ、到着した荷物の検疫・通関手続きは最短で4時間で終了する。

日本を夕方4時に出発した荷物は、夜10時にシンガポールに到着、通関手続きを終えて荷物が出て来るのは4時間後の夜中の2時である。これほど通関手続きが早い国は他に例を見ない。日本の場合、航空貨物で最短でも約13時間かかる。

トラックの運転手を、夜中に待機させておいて、荷物が出て来たらすぐにトラックに積み込み工場へ向けて出発させる、とその日の午前中にマレーシアの工場へ到着するのである。

シンガポール島内の陸路の交通渋滞は、日中、夜中、ほとんど関係なく皆無であり、島内を横切りシンガポール出国、マレーシア入国の税関まではすんなり着く、しかし税関の前で少し渋滞があり、ここを抜け出すのに数時間を要する。

税関手続も、荷物の内容をネットで予め申告し、ネットで許可を取り、事前に書類を作成し、この書類を運転手に預けて持たせておき、通関時提出することで時間短縮が図れたのである。

これは、日本から荷物を輸入する場合の例であるが、製品を出荷する場合に於いても、これと同様に迅速に行われる。そして、通勤を車で行っていたが、片道20kmの距離を30分弱で行けるので、通勤のストレスをほとんど感じなかった。

以上はインフラの一例であるが、治安も非常に良く日本より安全であると感じていた。従い、各種の国際会議が誘致され頻繁に行われていた。シンガポールが直接の当事者でない第三国であるのにも関わらず会議の誘致が出来たのは、インフラ・治安の良さを示すバロメータであると思っていた。

しからば、具体的な開催場所はシンガポールの何処だろうか?今、最有力視されているのは、中心部のシャングリラ・ホテルである。ここでは、各国の国防相、軍事関係者ら要人が集う国際会議が毎年開かれており、セキュリティー対応は万全のようである。

これは予断であるが、私がシンガポール勤務時、三洋アセアン地区の会社幹部を集めて「インターナショナル企業グループ方針発表会」が行われたのもこのシャングリラ・ホテルであった。この時は、日本から副社長の井植敏雅氏も出席されていた。以下の文字をクリックするとその時の写真に繋がる。

              「インターナショナル企業グループ方針発表会」 記念写真

第二の場所として考えられるのは、シンガポールのランドマークと言える巨大統合型リゾート(IR)施設 「マリーナベイ・サンズ」であるが、警備などの面から困難とみられている。このIRは私が帰国した後の2011217日全面開業した。20127月、帰国後2回目のシンガポール旅行時ここにも訪れた。

第三番目の候補地として考えられているのは、セントーサ島である。ここは島全体がリゾートであり、ホテル・ゴルフ場・ミュージアム・水族館・その他娯楽施設 等々が充実した場所である。警備の面を考慮すると、容易であると思われる。

治安とかインフラについて見て来たが、もう一つ重要と思われるのは、シンガポールでは集会等には厳しい制限が課されているため、会談の当事国に対する反対デモを心配する必要もないことである。

以上 いろいろな面についてシンガポールの妥当性について考慮してきたが、米朝会談には最適な場所であると結論づけられる。と言うのが私の見方である。

2017年10月24日 (火)

第48回衆議院選挙についての雑感

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1022日第48回衆議院選挙が終わった。今回の選挙について雑感を述べてみる。自民党が圧勝し、連立を組む公明党と合わせると313議席という3分の2を越す絶対安定多数となった。事前にここまで与党が圧勝するとは全く予想出来なかった。

と言うのは、選挙前 安倍政権の不支持率が支持率を上回っていたからである。森本、加計、疑惑隠し問題で自民党の票は過半数ギリギリまで落ち込み、安倍首相の責任問題まで発展するのではないかと予測していたが、全く予測外れの展開となった。

と言う事は、森本、加計、問題は一般の有権者に取って実質的な損得勘定と言った痛手を与えたのではなく、政治倫理という精神的なダメージのみであり、実際の投票行動には影響を与えなかったのではないかと思われた。

一方、希望の党については、代表である小池氏の政治姿勢に問題があり、東京都知事選、東京都議選、のように簡単に勝利に結び付ける事が出来るとは思っていなかった。それに、政治資金、組織、選挙参謀(スタッフ)、が揃っていない中で全国展開など出来るはずがないと思っていた。

結果を見ると、希望の党で当選したのは、民進党から合流した前職や元職がほとんどで希望の党オリジナルメンバーの当選は僅かである。小池氏の最側近と言われ、希望の党設立メンバーであった若狭勝氏すら落選している。

希望の党の公約は、ほぼ自民党と同じで、違うのは消費税凍結と原発を2030年迄に中止する の2点であり、全く自民党の補完勢力である。どこに存在価値があるのだろうか?と疑問を抱いていた。

自民党がやろうとしない、東京一極集中を防ぐための施策、即ち 首都機能移転、道州制の導入、政府機能の地方分散、御所を京都に戻す、等々を掲げて戦うのであればそれなりの価値を見いだせると思っていたのであるが。

これから始まる選挙総括に当たっては、小池氏への風当たりが強くなり、代表を辞めざるを得なくなるのでと推測する。小池氏に頼るのではなく、民進党から移った本来の国会議員メンバーが主力となり、党の綱領から見直すべきである、党名についても同様である。

希望との合流を決意した前原氏にも応分の責任がある。小池氏の政治・選挙手法は、一種の風頼りであり、東京都と言う狭い区域であれば通用するかもしれないが、全国区と言う広い範囲では簡単に風を吹かす事は出来ない。これを前原氏は読み誤り、組織や資金がないのにも関わらず、安直に合流を選択した訳であり、責任を取らざるを得ないと思う。

小池氏から 排除 された枝野氏は、自分から立憲民主党を立ち上げ、公示前の勢力15名であったのを55名まで勢力を伸ばした。野党第一党と言うポジションを築き上げたことは立派であると褒めてあげたい。

一方、維新は希望と選挙協力をして大阪と東京ではお互いに候補者を立てない戦いをしたのであるが、大阪では15の選挙区で自民と激突、結果は小選挙区で3つしか勝てず、トータルしても公示前の議席14を下回り11議席の獲得に終わった。

松井代表の懸命の戦い・努力にも関わらず、大阪でもかつての維新の勢いを取り戻すことなく、僅差で自民党に敗れる選挙区が目立った。以前、カリスマ的代表であった橋下徹氏が引退した結果、その影響がかなり出て来ているのではないのだろうかと推測するのである。

この調子で行くと、再来年行われる予定の大阪都構想に関する選挙・戦いでも維新が勢力を伸ばし、勝利に導くことが難しくなるのではないのだろうか?と危機感を抱かざるを得ない。

以上が第48回の衆議院選挙の結果感じた雑感である。

2017年10月11日 (水)

第48回衆議院選挙が公示・・・選択に困る選挙になりそうだ

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1010日第48回衆議院選挙が公示された。今回の選挙も前回の選挙 (201412月) と同様に大義名分がはっきりしない選挙である。強いて言えば、安部首相のご都合解散である。

一つは、森本、加計、疑惑隠し問題から逃れるための臨時国会冒頭解散である。二つ目は、野党の混乱、即ち民進党から離脱者が増えだしたのを見込んで、今 解散を行えば自民党に有利に働くと読んでの解散だと見ている。

所が、その後の情勢で、小池氏 (東京都知事) が新しく 「希望の党」 を立ち上げる、これに歩調を合わせるかの如く、民進党の前原代表が 「民進党」 は候補者を立てず、「希望の党」 に公認してもらい実質 「希望の党」 に合流するという施策取ったため、政局はまさに風雲急を告げる状態になってしまった。

前原氏は 「民進党」 の全議員を公認してもらうように小池氏と交渉したのであるが、小池氏は、「希望の党」の考え方 (安全保障関連法や憲法改正を容認) と違う方々は受け入れないと明言し拒否したのである。

参加を拒まれた民進党の左派議員で副代表の枝野氏は、「希望の党」 の考え方は我々と根本的に違うと新党 「立憲民主党」を立ち上げたのである。又、参加出来なかった一部の方々は無所属で立候補する運びとなり、民進党は完全に瓦解してしまった。

この結果、今回の衆議院選挙は、「自民・公明」、「立憲民主・共産・社民」、「希望・維新」、という3極で争う構図になった。投票する側から見ると、選択肢が増えたことにより、いずれを選択すれば良いのか困る選挙になりそうである。

一つずつ選択肢を検討してみると、現在の与党である 「自民・公明」 グループは、安倍政権のおごりから端を発した 森本、加計、問題にきちんとした決着が着けられていないことから、かなりの有権者が逃げ出すのではないだろうか?と見ている。

下手をすると、「自民・公明」 グループは過半数ぎりぎりまで落ち込む、あるいは過半数取れないことも想定される。こうなると安倍首相の進退問題に発展し、止めざるを得なくなることも起こり得るのではないだろうか?例え、「自民・公明」 グループがどこかと連立で政権を維持することになった場合、次の首班指名は誰になるのだろうか?

私は以前から、安倍首相が退陣した場合、次の最適任者は石破茂氏ではないかと思っていた。是非、一度首相をやってみて欲しいと思っている。石破茂氏は非常に慎重居士である。物事に対する考え方が理路整然としている上に、軽率な判断をしない、更に安全保障問題について言えば、トップランナーである。

次の選択肢である 「立憲民主・共産・社民」 についてみると、このグループは基本的に私の考え方・主義・主張と相容れないグループであり、選択の俎上にのらない。

3番目の選択肢である 「希望・維新」 グループの取捨選択が問題である。維新については、前回の選挙の時 投票した政党であり、今回 公約が変わったのは、消費税増税凍結と既存原発のフェードアウトである。原発については、使用済み核燃料の最終処分がクリアになっていない状態では、期限を切って止める方向に持って行かざるを得ないと思っている。

問題なのは、希望の党代表 小池氏の政治姿勢である。一つ目は、東京都知事でありながら、知事の仕事をほったらかしで国政にのめり込んでいること。早くも都民ファーストの議員から造反が出ている。二つ目は、希望の党の首相候補を決めていないこと、選挙結果を見た上で 「奇策」 を考えているのではと疑われる。三つ目は、まるで自分が 「女王」 であるかのような振る舞い、側近の意見を聞こうとせず、全て自分の意見を押し通している。

小池氏の発言・行いを見ていると、自分がキングメーカーであるという態度が露骨に見える。このような状態で政権を任せれば、鳩山氏が政権を取った以前の民主党のような状況に陥るのではと懸念される。果たして、「希望の党」 をまっとうな保守勢力と判断して良いのだろうか?「策士、策におぼれる」 ことになりはしないか?と心配される。

幸い、維新と希望は選挙協力で、お互いに大阪と東京では候補者を立てない。従い、私の選挙区でも希望の候補者はいないので、自然に選択肢は狭まり、維新か自民かの選択になると思っている。どちらにするかは、じっくり途中経過を見た上で終盤に決めたい。

果たして、1022日の投票結果はどうなるのだろうか?前代未聞と言える複雑な選挙になり、興味津々である。皆様はどう推測されているのでしょうか?

2017年7月15日 (土)

劉暁波氏の死を持って知る・・・中国共産党の恐ろしさ

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713日、2010年に獄中でノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、劉暁波氏が亡くなった。劉氏は、1989年の天安門事件の直前に、広場でハンストを実行した知識人の一人であった。

2008年暮れに他の民主活動家等と一緒に共産党による、一党独裁の廃止や司法の独立などを求めた「08憲章」を起草した。その後、当局に身柄を拘束され20102月に「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年の実刑判決を受けた。

201012月、獄中で劉暁波氏はノーベル平和賞を受けた。100年を超える歴史でも異例といえる獄中にある人への授与は、中国に人権状況の改善を迫るねらいがあったのである。

所が中国は、「劉氏は犯罪者、受賞は平和賞の趣旨に反する」とノルウェーに反発し、同国産サーモン輸入を事実上制限し、巨大な購買力を武器に圧力をかけた。中国にモノ申せば痛い目に遭うという空気を作り出し、他の国にも授賞式をボイコットするように呼びかけたのである。

劉氏の死去は国営新華社の英語版が速報した以外、中国国内のメディアは全く報じていない。CNNなど海外のテレビ放送も劉氏のニュースになると中断する状況が続いている。

SNS(交流サイト)などを通じて関係者の間では情報が広まったもようだが、報道規制のなか若者等は劉氏の名前すら知らず、一般市民の間で劉氏の死去はほとんど話題となっていないようだ。

EUのトゥスク大統領とユンケル欧州委員長は、劉氏の死去を受け共同声明を発表。「EUは中国における(言論や思想を理由に収監されている)良心の囚人を全て解放すべきだと改めて要求する」と中国政府に訴えた。

そして、米国のティラーソン国務長官も「劉氏は祖国と人類の改善、正義と自由の追求に人生をささげた」との声明を発表した。

台湾の蔡英文総統も自身のフェイスブック上でその活動を称え、「民主主義を実践し、全ての人々が自由と尊厳を持てるようにすることが真の大国になることにつながる」と中国側に呼びかけている。

中国外務省はこれらの各国の反応に対して、「関係国がこの問題を利用して中国の内政に干渉すべきではない」とのコメントを出している。

所が、中国の足下では、言論や思想への締め付けが強まっている。政権に批判的な人々への弾圧は深刻になっている。5年前に発足した習近平政権は、言論、情報、への統制をこれまで以上に強めている。2年前の7月には人権を守る活動などをした中国の弁護士等が一斉に拘束された。

言論、思想、人権、等々は一国の内政問題として扱われるものではなく、人類共通の普遍的価値として取り扱われるべき問題である。

天安門事件は今、風化の危機にある。中国国内で暮らす大学生等は、封印されてしまった現代中国の重要な事実を全く知らない。世界第2位の経済大国の若者が自国の現代史を知らないとは重大な問題である。これが共産党独裁国家の本質であると知れば知るほど、空恐ろしさを感じるのは私のみであるのだろうか?

2017年6月 3日 (土)

トランプ氏、パリ協定離脱を表明・・・「歴史的過ち」である

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6月2日未明、米国トランプ大統領は、地球温暖化の新しい国際枠組み「パリ協定」から離脱することを正式に表明した。トランプ氏は、選挙戦の時から、地球温暖化はでっち上げだと主張し、脱退を唱えていた。

トランプ氏は大統領に就任すると同時に、公約であった 「米国第一」 政策を推進して来た。その一環としてパリ協定から脱退をするものである。即ち、パリ協定は「非常に不公平だ」として「米国に不利益をもたらし、他国の利益となる」などと非難し公約実現を正当化している。

195カ国が署名した同協定から、世界第2位の二酸化炭素排出国である米国が抜ければ、地球課題の温暖化対策は大きな打撃となる。更に、オバマ前大統領が約束した、途上国の温暖化対策を支援する緑の気候基金に30億ドル(約3,300億円)拠出する案件も白紙に戻したのである。

トランプ氏は、先月末行われたG7(主要国首脳会議)で欧州の各国首脳から協定にとどまるよう説得されていたが、これには応じず米国第一の主張を貫いた。ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、英国のメイ首相、等々と相次いで電話協議し、パリ協定からの離脱を伝えた。首脳らは「遺憾の意」を表明した。

一方で、トランプ氏は、「再交渉を始めて公正な協定を結びたい」とも提案したのであるが、メルケル首相を含む独仏伊の3首脳は、即座に連名で声明を発表し、「パリ協定は再交渉出来ない」 とトランプ氏の提案を拒んだのである。ヨーロッパの首脳がこうした毅然たる態度で拒否したのは高く評価すべきである。

「米国第一」 政策を言い換えると、米国さえ良ければ他国はどうなっても良いという政策である、果たしてこれで良いのか?温暖化対策は世界全体が直面する共通課題である。

即ち、地球とは唯一無二 人類が生存出来る 「宇宙船」 である。天の川銀河系に例え地球に匹敵する場所があったとしても人類は移り住む事は不可能である。と言う事は、地球環境は人類が存在する限り、未来永劫に守らねばならないのである。現存する人間だけさえ良ければ良いと言う単純なものではない。

温暖化防止は、この地球環境を守るメンテナンス作業である。トランプ氏が言う、米国の石炭労働者の雇用を守ると言う単純な発想でこれを止めると言う事は 「歴史的過ち」 である。

トランプ氏が大統領になると、こうしたことが起きるのではないのかと危惧していた。従い、米国大統領選挙でトランプ氏が大統領になることには反対であった。残念ながら、ロシアのサイバー攻撃 (ロシアゲート疑惑) の影響?でクリントン氏が落選してしまった。当時、オバマ前大統領は、ロシアにサイバー攻撃を止めるよう再三警告していたのであるが実を結ばなかった。

しかし、米国の世論調査では、パリ協定残留派が7割弱、離脱派は1割強、と大多数の人々は正常な判断を下している。更に、IT企業を中心とする、米国の産業界は「温暖化対策を継続」を掲げ、環境技術開発を見直す動きは少なく救われる思いである。

2017年4月13日 (木)

米国シリア政権軍攻撃・どう見るのか・・・根本的なシリア問題解決が必要だ

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47日(金)、米国トランプ政権によるシリア・アサド政権軍へ巡航ミサイル 「トマホーク」 による攻撃が行われた。アサド政権が敵対する反政府勢力に対して化学兵器を使用したことに対する牽制であり、これ以上化学兵器を使用させないように戒めでもあった。

2011年シリア内線が始まって以降、米国は反体制派を指示して来たが、アサド政権による化学兵器使用の疑惑が幾度か浮上して来たにも拘わらず、オバマ政権は軍事介入を見送り、ロシアなどとの和平協議に軸足を置いていた。今回、軍事介入することにより、オバマ前政権の政策を転換したのである。

アサド政権による化学兵器使用の疑惑が持ち上がっても、国連での討議では、常任理事国の足並みがそろうことがなく、適切な対応を打ち出すことは出来ないのが現状である。

無力な国連の対応を見て、西側諸国 (英国、フランス、ドイツ、日本) は米国のミサイル攻撃を支持している。特に、欧州諸国はシリアの難民問題で困っているので、シリア内戦を早く終わらせる事が喫緊の課題である。

シリア内戦は、「アラブの春」 と言われる201012月に、チュニジアで発生した反政府デモを発端に、アラブの大多数の国に伝搬した大規模抗議デモや反政府集会が始まりである。

20111月には、チュニジアのベンアリ政権が倒れた (ジャスミン革命)、同年2月にエジプトのムバラク政権、同年8月にリビアのカダフィー政権、同年11月にイエメンのサレハ政権が倒れるなど、アラブ地域の長期独裁政権が相次ぎ崩壊して行った。

一方、民主化要求を受け入れた、バーレーン、ヨルダン、モロッコ、等々の国では、憲法改正が実現、国民向けの補助金支給、閣僚入れ替え、選挙権拡大などの改革を実施した国もある。

しかし、シリアではアサド独裁政権と反政府勢力との間で、2011315日内戦が起き、その後現在までの約6年間継続している。この間に、500万人を越す難民が発生し、国土は荒廃・荒れ放題となっている。発生した難民の多くは欧州諸国へ流れ込み、欧州諸国の負担となっている。

米国や欧州諸国は、アサド独裁政権の崩壊や民主化を支持しているが、アサド政権に対する国際制裁ではロシアと中国が反対するなど、国際社会の対応は一枚岩となっていない。

特に、ロシアはアサド政権を公然と支援し続けている。アサド政権はロシアのお得意さまであり、ロシアから戦闘機をはじめとする軍需物資を調達しているのである。もう一つ、イランがアサド政権を支えている。これはイスラム教シーア派という繋がりから来ているのである。

従い、今回の米国のミサイル攻撃に対して、ロシアとイランの 「合同指令センター」 は声明を発表し、米国は 「レッドライン(越えてはならない一線)」 を越えたと批判し、いかなる新たな攻撃にも対応する意思を示している。

声明では更に、米国の攻撃はシリア全土の 「解放」 を目指すロシアとイランの兵力を抑えることはできないと主張し、ロシアとイランが改めてアサド政権の存続に向け連帯を示しているのである。

シリア内戦には、20146月よりIS (イスラミック・ステート) も加わり、いわゆる三つどもえの戦いになり複雑さが増している。米国による一回の軍事介入そこらで解決するような単純な状況ではないのである。

しからばどうすれば良いのだろうか?シリア内戦にロシアの介入を止めさせることが一番の特効薬であると思っている。しかし、これは最も複雑でやっかいな問題でもある。欧州とロシアの対立、米国とロシアの対立、等々が絡み合う問題でもあり、一筋縄では解決しようがない。

トランプ政権・ティラーソン国務長官は、まずここから問題解決を始めようとしているようであるが道筋は正しくても、おいそれと 「はい、そうですか」 と片づくようには到底思えないのである。

長年に渡って続く内戦により、国土は荒廃し、民衆は路頭に迷うような状況下でありながら、何故アサド大統領は独裁継続をしようとするのだろうか?理解に苦しむのである。アラーの神に解決を願うより方法がないのだろうか?

2017年2月14日 (火)

注目のトランプ大統領と安倍首相の会談・・・初回は予期せぬ好結果

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2017212日(日)、注目していたトランプ大統領と安倍首相の第1回目の会談が終わった。事前のトランプ大統領の日本に対する発言、為替問題、貿易赤字、米国車の日本での販売不振、等々から、どんなやっかいな問題が提起されるのか日本側は心配していたはずである。

所が、日経コラム記事の表現を借りると、「いきなりのハグに、アームレスリング風の固い握手である。首脳会談でトランプ米大統領からどんなぶちかましがあるのか、安倍首相や日本企業トップらは戦々恐々としていたのではないか。ところが、ふたを開ければ、同窓会で旧友に再会したかのごとき接遇だった。日本側から安堵のため息が聞こえて来るようだ。」

まさにこの表現の通り、拍子抜けといった感じを受けた。会談の後、トランプ大統領の別荘へ移っての5度の食事会、18ホールのゴルフラウンド、更に2人のみで回る9ホールのゴルフラウンド、ゴルフ談義で何が話されたかは明らかでないが、まるで旧友が何年振りかに再開し、旧交を温めた感じの振る舞いであった。しかも破格の厚遇と言う中で。

日本側が最も重要視していた、米国による日本防衛の義務を定めた日米安保条約第5条を尖閣諸島に適用するということがあっさりと認められ、安倍首相をはじめ政府関係者は安堵したのではないだろうか。

そして経済問題についても、具体的な個々の問題をうんぬんすることはなく、麻生副総理とペンス副大統領による分野横断的な経済対話の枠組みを創設し、自由で公正な貿易ルールに基づく2国間と地域の経済関係の強化を議論して行くと言うことのみで終わったのである。

ここまでの成り行きをみていると、安倍首相はトランプ大統領と群を抜いて深い信頼関係を構築したのである。この信頼関係が今後どのように進展して行くのだろうか?他国を含め、世界をうまくリードして行く推進力となるだろうか?特に、EUではトランプ・アレルギーが蔓延しつつある。安倍首相の手腕を発揮する時がくるのも近いのではなかろうか?

ゴルフ談義の中身は、詳細に語られていないが、安倍首相のインタビューの端々ににじみ出た言葉から推測すると、今後いろいろな場面(例えばG7、G20、APEC、 等々)では、安倍首相がリードして他国の首脳とトランプ大統領の間を取り持つ役回りを担うようになるのではないだろうかと感じたのである。

いずれにしても、第1回目の日米首脳会談は全体像をふわっとしたベールの中に包み込むなかで終わった。具体的な、日米間の厳しい交渉ごとは、これから始まる。日本側としては、再度ふんどしを締め直して立ち向かって行ってほしいと願うのである。

2017年1月22日 (日)

トランプ大統領誕生・喜ぶべきか?悲しむべきか?否定的感情の方が強い

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2017120日(金)、米国第45代大統領にドナルド・J・トランプ氏が就任した。率直な気持、喜ぶべきか?悲しむべきか?どちらかというと否定的感情の方が強い。

と言うのは、今でもトランプ氏の大統領としての正統性を疑っているからである。疑う原因は3つある。

一つ目は、FBIのジェームズ・コミー長官が大統領選挙投票日10日前に、ヒラリー・クリントン氏の国務長官在任中の私用メール問題を再調査すると発票し、クリントン氏に不利な情報を流した。そして、投票日の2日前に捜査が終了したと発表したことである。

この結果、ヒラリー・クリントン氏が10ポイント位リードしていたのが、僅か1ポイントとなり、選挙の時点では投票結果がどちらに転ぶかわからなくなったのである。司法省がジェームズ・コナー長官の行動は、違法ではなかったのかと調査しているが、トランプ政権誕生により、この件は葬りさられてしまうだろう。

二つ目は、ロシアがサイバー攻撃によって、クリントン氏に対する不利な情報を流したこと、そして偽ニュースと言われる虚偽情報を流したことである。オバマ政権に於ける米国 中央情報局(CIA)、連邦捜査局(FBI)、国家安全保障局(NSA)の情報機関3者はこれを認める公式文書を出している。トランプ氏もロシアがハッキングを行ったこと自体は認めているのである。

フェイスブックは偽ニュースの拡散を放置し、大統領選に影響を与えたと批判され、米国でいち早く偽ニュース対策を始めている。フェイスブックはドイツでも偽ニュース対策を行うと発表している。

三つ目は、最終得票数はクリントン氏が5,933万票、トランプ氏5,916万票、と僅差であるがクリントン氏が上回っている。選挙制度の欠陥・・米国独特の「選挙人制度」・・から結果が逆となったことである。

正統性以外にツイッターで発信している内容を吟味すると、場当たり的、具体性なし、思いつき、と思われる発言で世間を迷わせていることである。トランプ政権の正式な政策は定かではないが、オバマ氏が築いて来たレガシーをことごとく否定するような発言が多くなっていることに納得出来ないのである。例を上げると、

1. 欧州連合(EU)との関係

長年、欧州と米国はNATOという同盟を基軸に安全保障面で強く結ばれていた。ウクライナ問題で、ロシアと対立するEUに対して足で砂をかけるような発言をしている。

インタビューで、強いEUあるいは強い欧州諸国は米国の国益に資するか?と問われ、「米国には関係ない。どうでもいい」と答えている。同氏にとって、政治とは勝者と敗者に分かれる取引である。

ウクライナ問題で、ロシアに経済制裁を課しているが、制裁解除を引き合いに核兵器を減らす交渉を行おうとしている。これについて、オバマ大統領は退任前最後の記者会見で、「ロシアに制裁を科したのは核兵器の問題ではない。制裁はロシアが他国の主権を侵害したために発動された。」と力説している。

そして、プーチン氏の力による領土拡大を認めた場合、国際秩序が崩れる。「米国が基本的価値を守るため立ち上がらなければ、中国やロシアは野放しになる」 と懸念を示している。

2. イランとの核合意

イランとの核合意は履行1年を迎えた。所が、トランプ氏は核合意について「史上最悪で最も愚かな取引」であると繰り返し酷評している。

これに対してオバマ氏は声明を発表し、「(核合意という)外交的解決はイランの無制限な核開発や中東での新たな戦争よりはるかに好ましい選択肢だ」と強調し、核合意の破棄を示唆しているトランプ氏をけん制している。

更に、声明は核合意について「長年の活動による成果であり、米国とイランにとどまらず世界主要国の合意であることを米国は忘れていけない」と指摘し、核合意が米国単独で簡単に覆せるようなものでないとクギを刺している。

3.地球温暖化対策を決めた「パリ協定」

パリ協定は、オバマ大統領が9月に批准を決めた温暖化対策の国際枠組みである。しかし、トランプ氏は地球温暖化はでっち上げだと主張し脱退を唱えていた。しかし、最近は少し軟化し「パリ協定」からの離脱を明言せず、「予断を持たずに考える」としている。

4.オバマケア(現行の医療保険制度)

オバマケアについては、選挙戦から撤廃を主張し、就任当日に撤廃案にサインした。オバマケアを推進してきた民主党は、全米で2,000万人以上が医療保険を失うとして撤廃に反対している。トランプ氏は新たな制度を検討しているが、まだ具体的な案は提示されていない。

5.TPP(環太平洋経済連携協定)

TPPについては、選挙戦中から大統領就任初日に「離脱を通告する」と明言していた。大統領就任に合わせて更新したウェブサイトの声明で 「TPPから撤退し、いかなる新たな貿易協定も米労働者の利益に確実にかなうようにすることから大統領の戦略を始め」、北米自由貿易協定(NAFTA)の「再交渉にコミットする」としている。

いずれにしても、賽は投げられトランプ氏は大統領に就任した。就任前の歴代大統領の “支持率どんな大統領になるかを比較してみると、次の表のような結果となっている。

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支持率は、4人の大統領中最低で40%、どんな大統領になるかについては、オバマ氏と比較しているが、非常に劣っている。事前の世論調査のみで大統領として成功するのかどうか?を占うことは出来ない。

しかし、選挙戦中の発言、ツイッターでの発言内容から判断すると大統領としての高貴さ、威厳さ、が感じられず、次元の低いイメージが先行し、大統領としての資質に欠ける と思わざるを得ないのが現在の心境である。

ここで、著名な投資家ジョージ・ソロス氏のコメントを紹介すると、「個人的には、トランプ氏は失敗すると確信している。それは私のような失敗を望む人がいるからではなく、彼の考えが本質的に自己矛盾をきたし、そうした矛盾が既に周囲のアドバイザーや閣僚候補によって体現されているからだ」と述べている。

果たして、トランプ政権は米国はもとより他国で受け入れられるのだろうか?疑問符のつく船出である。今後の政策・方針をじっくり見て行きたい。

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